現代においても、清涼飲料水を大量に飲む子どもにビタミンB1不足が起き、活気低下や神経症状をきたしたことが報告されている。これは、まさに“現代版の脚気”と言える。
ではラムネも清涼飲料水と同じように危険性があるのか。ここは冷静に考える必要がある。
清涼飲料水は液体であり、短時間に大量の糖を摂取してしまいやすい。一方、ラムネは固形であり、摂取量は比較的コントロールしやすい。
以下、ラムネの有効な摂り方、意味をなさない摂り方をまとめてみよう。
・食事から3〜4時間以上経ち、空腹感があるとき
・長時間の試験・会議の直前や途中
・朝食を食べられなかった日の午前中
・医療的な低血糖の応急処置
これらは「本当に血糖が下がっている」状況であり、ブドウ糖の即効性が役立つ。
・食後すぐ
・甘いものを摂った後
・「なんとなく眠い」だけのとき(別の原因がある可能性が高い)
つまり問題になるのは、ラムネそのものではなく、その使い方にあるのだ。
安定的に脳パフォーマンスを上げる方法
ラムネのブドウ糖は、タイミングさえ合えば確かに効果がある。しかし、「いつでも食べれば集中できる」という考え方は誤解だ。食べるなら一度に大量に食べず、少量を何回かに分けて摂ることが望ましい。
ラムネの果たす役目は“ブースト”ではなく“補正”。この認識の違いが、日々のパフォーマンスを大きく左右する。大切なのは、ブドウ糖を避けることではない。血糖値を安定させるように使うことである。
集中力は、単発のエネルギー補給で生まれるものではない。安定した血糖の上に成り立つものである。
大事なことは目先のシャッキリ感に頼ることではなく、「長期的に安定した集中力」を付けることにある。
そのために必要なことは食物繊維やタンパク質と組み合わせ、血糖値の急上昇を防ぐこと、またビタミンB1を含む食品(豚肉、大豆、玄米、ナッツ類)を意識することが重要となる。
食習慣を整え、「糖だけ補給」から「代謝全体を支える食事」へ視点を変えることこそ、ビジネスパーソン、受験生にとって最も確実なパフォーマンス戦略であるといえよう。
