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9割が誤解しているラムネの「正しい」摂り方。「ラムネで集中力アップ」に潜む大きな誤解とは

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気分の9割は血糖値
口にすると、一瞬で頭が冴えるような感覚があるラムネの「正しい使い方」を考えます(写真:ペイレスイメージズ 2/PIXTA)
  • 小池 雅美 医師、こいけ診療所院長、なす医院非常勤医師、臨床分子栄養医学研究会特別認定指導医、漢方専門医
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現代においても、清涼飲料水を大量に飲む子どもにビタミンB1不足が起き、活気低下や神経症状をきたしたことが報告されている。これは、まさに“現代版の脚気”と言える。

ではラムネも清涼飲料水と同じように危険性があるのか。ここは冷静に考える必要がある。

清涼飲料水は液体であり、短時間に大量の糖を摂取してしまいやすい。一方、ラムネは固形であり、摂取量は比較的コントロールしやすい。

以下、ラムネの有効な摂り方、意味をなさない摂り方をまとめてみよう。

● ラムネが有効なシーン
・食事から3〜4時間以上経ち、空腹感があるとき
・長時間の試験・会議の直前や途中
・朝食を食べられなかった日の午前中
・医療的な低血糖の応急処置

これらは「本当に血糖が下がっている」状況であり、ブドウ糖の即効性が役立つ。

● ラムネが意味をなさないシーン
・食後すぐ
・甘いものを摂った後
・「なんとなく眠い」だけのとき(別の原因がある可能性が高い)

つまり問題になるのは、ラムネそのものではなく、その使い方にあるのだ。

安定的に脳パフォーマンスを上げる方法

ラムネのブドウ糖は、タイミングさえ合えば確かに効果がある。しかし、「いつでも食べれば集中できる」という考え方は誤解だ。食べるなら一度に大量に食べず、少量を何回かに分けて摂ることが望ましい。

ラムネの果たす役目は“ブースト”ではなく“補正”。この認識の違いが、日々のパフォーマンスを大きく左右する。大切なのは、ブドウ糖を避けることではない。血糖値を安定させるように使うことである。

集中力は、単発のエネルギー補給で生まれるものではない。安定した血糖の上に成り立つものである。

大事なことは目先のシャッキリ感に頼ることではなく、「長期的に安定した集中力」を付けることにある。

そのために必要なことは食物繊維やタンパク質と組み合わせ、血糖値の急上昇を防ぐこと、またビタミンB1を含む食品(豚肉、大豆、玄米、ナッツ類)を意識することが重要となる。

食習慣を整え、「糖だけ補給」から「代謝全体を支える食事」へ視点を変えることこそ、ビジネスパーソン、受験生にとって最も確実なパフォーマンス戦略であるといえよう。

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