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「そこが動かなくなると会社全体が止まる」、意外と見えない"自社の急所"をあぶり出すサイバー対策5つのポイント

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意気消沈の経営層
(写真:IYO / PIXTA)
  • 橋本 詩保 SecurityScorecard, Inc. インターナショナルマーケティング担当 バイスプレジデント

INDEX

今日、サイバー攻撃は現実社会を麻痺させる存在へと変質しています。電子カルテの停止による診療不能、決済網の寸断による経済停滞、航空管制システムや運行管理システムの停止による移動インフラの機能不全。これらはもはや空想ではなく、世界各地で報告されている現実の脅威です。

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重要なのは、サイバー攻撃が「情報漏洩」の枠を脱し、社会や企業の「継続性」を脅かすリスクへと進化した点です。製品供給の停止やサービス閉鎖がもたらす損失は、ブランドや株主価値に直結する「経営上の最優先課題」にほかなりません。

全企業が攻撃対象となり得る現代、経営層に問われているのは、不測の事態でもビジネスを継続できる真の「レジリエンス(復元力)」を備えているかです。果たして多くの企業は、この「止まらない力」を本当に持っているのでしょうか。

止まる原因は「外からの攻撃」ではなく「依存構造」にある

多くの企業はサイバー攻撃を「外部からの侵入」という技術的問題として捉えがちですが、サイバー攻撃を起因としたビジネス停止の本質は攻撃手法ではなく、自社が築いた「依存構造」そのものにあります。

現代の企業活動を支えるクラウド、SaaS、外部ベンダーへの依存は、コストやスピードを追求した合理的かつ不可欠な経営判断の結果によるものです。

しかし、この効率的な構造は、皮肉にも「単一障害点(Single Point Of Failure)」という急所を生み出しました。特定の基盤やベンダーに中核業務を集中させてしまうと、その一箇所が停止するだけで事業全体がドミノ倒しのように機能不全に陥ります。つまり、ビジネス停止の真の原因は「サイバー攻撃」ではなく「依存先の停止」なのです。

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【サイバーリスクは経営課題】

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