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「社内恋愛」に軽い気持ちで踏み出す人の哀れな末路…同僚との距離感を見誤ると職場は「針のムシロ」へと一変する

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手を繋ぐスーツを着たミドル男性ビジネスマンと女性ビジネスウーマン
公私の線引きを明確にすることが、安定して働くための最大のリスク管理術です(写真:freeangle/PIXTA)
  • 勝木 健太 経営コンサルタント/実業家
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 社内恋愛に限らず、プライベートと仕事の線引きは心がけたほうがよい部分です。

雰囲気がよく、会話がしやすい職場は働きやすいものです。ただしそれは、「適度な距離感が保たれている場合に限る」という前提があります。

仲がいいことと、プライベートまで深く踏み込むことは、まったく別物です。距離が近くなりすぎると、

・断りづらくなる
・互いに気遣いがなくなる
・一度こじれると修復が難しい

といった問題が表出しやすくなります。

そして、近い距離だからこそ、ぶつかることも多くなり、相手の嫌なところも目につきやすくなります。だからこそ、ある程度離れた「適度な距離感」が必要なのです。

毎週のように飲みに誘ってくる先輩とはさりげなく距離を取ったほうがいいですし、お金を借りようとしてくる同期にも注意したほうがいいでしょう。

給湯室やトイレでのうわさ話はダークな話題になりがちなので、「お先です」と自然に立ち去るのが、危険を避けるコツです。

なにも、冷たい態度を取るという意味ではありません。近づきすぎず、離れすぎず、仕事がまわる程度の距離を意識的につくること。これが、長く働くうえではとても重要です。

同僚は友だちではない

仲間意識の強い会社では、飲み会、休日のイベント、社内サークルなどが活発なこともあります。最初は楽しく感じるかもしれませんし、「断ると感じが悪いかな」と思って、無理をして参加する人も多いでしょう。

しかし、業務時間外までつねに同僚と過ごす状態が、知らず知らずのうちに心の逃げ場を奪っていくことにもなりかねません。

仕事で少し嫌なことがあっても、本来ならプライベートで気持ちを切り替えられるはずなのに、どこに行っても同じ顔ぶれ、同じ話題、同じ文脈がついてまわる、という状態です。

これが続くと、会社の仲良しサークルの中で生まれてしまった小さな違和感が、徐々に大きくなって無視できなくなる可能性もあります。

プライベートな関係ならいくらでもフェードアウトできますが、職場の同僚であればすぐに切るわけにはいかない──そこに難しさがあります。

あまりにプライベートな関係になることを避けるためには、職場では、「距離をほどよく縮めるための雑談」と「相手に踏み込みすぎる雑談」をきっちりと分けて、あくまで「距離をほどよく縮めるための雑談」を選ぶことが大切です。

特に「どこまで話すか」には注意が必要になるでしょう。

たとえば家庭の事情、恋愛の話、金銭感覚や暮らし向き、将来の不安。こうした話題は、一見すると距離を縮めてくれるようでも、あとから思わぬ形で拡散されていたり、評価に影響したりすることがあります。

プライベートな話題に対する基本的なスタンスとしては、

・自分からは話さない
・興味本位では聞かない
・相手が話してきたときだけ、軽く受け止める

このくらいの距離感がちょうどいいでしょう。

職場の同僚とは、無理に仲良くなるより、お互いに安心して一緒に働ける関係を保つ。その意識が、結果的に自分を守ることにもつながります。

たとえ同期であっても「友だちではない」ということを早めに意識しておくと、人間関係の失敗が減らせます。

職場では「あの人、ちょっとミステリアスだよね」と言われるぐらいの自己開示でちょうどいいのです。

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