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糖尿病でも「好きな外食」を優先…83歳女性の《食事制限より大切なこと》を支える訪問看護師が見た、"幸せな老後"の正解

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在宅看護
闘病や最期を、病院ではなく自宅で過ごすという選択。それを支える訪問看護師がいます(写真:kouta/PIXTA)
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訪問看護の訪問時間は30分。最初の5分は今日までどう過ごしていたかを聞く。それからバイタルチェック、注射と続き、服薬カレンダーに薬をセットする。

持ち歩く血圧計は電子血圧計ではなく、不整脈など細かな変化を感知する手動のタイコス式にこだわっている。利用者に合わせて成人用、幼児用、乳児用3種類のカフ(腕に巻くもの)を持ち歩く(写真:木村久子さん提供)

その間じゅう、Aさんは何回も「もう終わった?」「まだやることある?」とたずねてくる。

「そろそろ終わりますよ」と伝えると、Aさんは弾んだ声で「コーヒー出すから待っててね!」と言って台所に向かうのが常だ。

無用なトラブルを避けるため、利用者からの頂き物は禁止にしている事業所が多く、リリーも契約時の重要事項説明書に記載している。

木村さんが「訪問先では何も食べてはいけない決まりなんですよ」と困った顔をしても、Aさんは「2人しかいないんだから、誰にも言わなきゃいいことでしょ」と鋭いところを突いてくる。

1人暮らしのAさんは自宅に誰かが来てくれるのがうれしくて仕方ないのだ。その気持ちをむげにはできないので、木村さんは3回に1回くらいごちそうになることにしている。

看護師よりも「好きなこと」を優先してほしい

そのかわり、“楽しい茶飲み話”では終わらせない。一緒に台所に立ってコーヒーを入れる手順やガスの使い方を観察し、出された茶菓子は、自尊心を傷つけないようにさりげなく賞味期限をチェックする。

Aさんは認知障害については専門科の受診をしていない。利用者の日常生活の変化を把握して関係各所につなぐことも、リリーの役割である。

「買い物もお金の計算もできるし、人とのコミュニケーションも問題なく、携帯電話も使えます。調理も動作面に関しては大丈夫。身支度も問題ない。でも物の管理と日付の認識ができなくなっています。

亡くなったご主人にお供えしたお菓子を一緒に食べましょって、お仏壇から下げてくるのですが、その賞味期限が半年以上前とか、堅焼き煎餅なら大丈夫かなと思ってかじったら、まるでぬれ煎餅状態とか。Aさんに限らずご高齢の利用者さんの場合、お仏壇から下げてくるお菓子は要注意というのは、在宅あるあるなんですけれどね(笑)」

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【訪問看護のポリシーは、利用者の社会生活を“縮めない”こと】

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