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「AIに謝罪文を作らせる人」が気づいてない、人間関係の本質と「非効率な誠実さ」の価値《正論で解決しないのが人間関係》

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AIが提示した「最も効率的で平和的な謝罪」をぶつけても、相手の心の傷が癒えるとは限らない(写真:fizkes / PIXTA)
  • 安井 政樹 札幌国際大学 基盤教育部・教職センター准教授
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この技術革命を前にして、世の親たちが抱く感情は、期待よりもむしろ「焦燥感(しょうそうかん)」に近いものでしょう。

「わが子がAIに仕事を奪われるのではないか」

「AIを使いこなせるスキルがないと、将来食べていけないのではないか」

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そんな不安に突き動かされ、私たちはつい「プロンプトの書き方」や「プログラミング教育」といった、「目に見える技術(スキル)」の習得に目を奪われがちです。

しかし、道徳教育学という学問を通じて、多くの子どもたちや保護者と向き合ってきた私の目には、まったく別の、もっと根源的な危機が映っています。

それは、私たちが「人生の主役」の座を、知らぬ間にAIという便利なアルゴリズムに明け渡そうとしているのではないか、という危機です。

道徳教育学というと難しく感じたり、自らが経験した道徳の授業を思い出す方もいるかもしれません。しかしここでお話ししたいのは、道徳教育学の専門的な話でも、道徳の授業の話でもありませんので安心して読み進めていただければと思います。

子どもの「人間としての成長」のために

さて、私が専門とする道徳教育が究極の目的として掲げているのは、単に社会のルールを守る人間を育てることではありません。子どもたち自身が、自分自身の人生において「何がよりよいことなのか」を自ら問い、判断し、納得して歩みを進め、よりよく生きることを目指しています。

これをAI時代にあてはめていえば、「AIという巨大な知能を隣に置きながら、自分の人生のハンドルを自分の手で握り続ける強さを持ってほしい」ということになるでしょう。

AIは、私たちの内面を映し出す「鏡」です。

もし私たちが「面倒なことはすべて誰かに任せて、自分はただラクをしたい」という価値観で生きていれば、AIはその依存心を肥大化させ、私たちを「他律(外側に支配される状態)」の檻(おり)に閉じ込めます。

しかし、もし私たちが「自分の可能性を広げ、誰かのために何かを成し遂げたい」という主体性を持っていれば、AIは私たちの夢を支える最強の翼となります。

AI時代においては、AIとまったく無関係に生きていくことができません。そのなかでAIを翼に生きていけるようになるには、子どもたちが自ら、「依存」ではなく「自律」を選ぶしかないのです。

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