そして、その気持ちが数日経っても揺らがないことを確信し、美香さんの方から気持ちを切り出した。その時から今に至るまで「この人と結婚してよかった」と思う気持ちは変わっていない。
動じない夫は心の拠り所
「今でも、子どものことやキャリアのことなど、悩んだときはなんでも彼に相談します。彼は『こうした方がいいよ』とは言わず、いつもそのときの気持ちを自分の言葉で伝えてくれるんですが、それに毎回ハッとさせられるんです」
最近では、思春期に入った長女が、親に苛立ちをぶつけることが多くなった。
「私もできる限り共感できるところは共感するけれど、受け止めきれないなと感じることもあるので、基本的には夫が寛容に対応してくれています。本当にありがたいですね」
子どもが多い分、どうしても一人ひとりに対して割ける時間は少なくなる。だからこそ、できる限り夫婦で分担しながらそれぞれの子どもと1対1の時間を作るようにしたり、夫婦で適切な対応を都度話し合うようにしたりしているという。
豊富な経験と知識を持つ夫の言葉の中には必ずヒントがあり、たとえ親にも言えないようなことでも夫になら相談できるという。美香さん曰く夫は「どんな時でも感情の起伏があまりなく、動じているところをほとんど見たことがない」。そういう存在は家族にとって、大きな精神的支柱になるだろう。
「みんなの心の拠り所になっていると思いますし、何かあっても彼がいれば安心だ、という気持ちは常にあると思います」
そう語る美香さんの安心した表情が印象に残った。
(後編へ続きます)
