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キャリア・教育 #今変わらなくて、いつ変わる? 学校教育最前線 教育研究家 妹尾昌俊

新人でも担任、すでに授業でも大活躍《学校は無茶ぶりが当たり前?》若手を離職・休職させない4つのポイント

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授業風景
学校では新人でも即現場配属で1年目から学級担任なんてこともよくあることだ (写真:cba / PIXTA)
  • 妹尾 昌俊 一般社団法人ライフ&ワーク代表理事、OCC教育テック大学院大学 教授
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②リアルタイムフィードバックをする

私はなにも、若手の機嫌をとって甘やかせばよい、居心地さえよければよい、と申し上げているのではない。

管理職や学年主任などがときには授業や学級運営をみて、気になるところや疑問があれば、どんどん伝えてほしいと思う。ときには耳の痛いこと、苦言も伝えて、成長を促すことは大切だ。仲良しサークルではないのだから。

だが、昨今は校長等の中にも、「パワハラと訴えられても困る」、「すぐに休職したいと言い出しかねないので厳しいことが言えない」と述べる人は少なくない。だが、それでは、結局いつまでも若手等の抱える悩みや困難は解消されず、事態はよくならない。教職員の休職・離職の背景には、周囲に助けてもらえなかったという事情、二次被害的なところが大きい場合もある。

詳しくは中原淳『フィードバック入門』(PHP研究所)がとても参考になるが、きちんと事実となる情報を収集して伝えることは、パワハラにはならない。また、リアルタイムフィードバックといって、なるべくすぐ(当日のうちに)伝えることやコーチングすることが大切だ。人事面談の半年に1回という頻度では、互いに忘れてしまう。

民間で1on1ミーティングが流行っているからといって、学校では無理にやらなくてもいいと思う。校長と若手との1on1だと、権力勾配を感じて、話しにくいと感じる人もいるからだ。

もう1人一緒に話を聞く人を連れてきてもいい、不安なら録音してもらってもかまわない、と校長等から若手に宣言するくらいの運用のほうが、安心できるかもしれない。

③睡眠確保は最優先事項

若手教員にとって、日ごろの授業や研究授業(授業を公開して検討会などをする)の準備には多大な時間がかかる。不慣れなので、当然だ。働き方改革などといくら文科省等が言っても、若手教員にとっては「不安との闘い」だ。もっと準備しないと、うまく授業ができるか不安だ、というのだ。

こういう真面目な人に、校長等が「少しは優先順位を考えて仕事をしましょうね」などと一般論を述べても、あまり意味はないと思う。本人にとっては優先順位が高いと思っていることが多いのだから。

私も偉そうにアドバイスするつもりはないが、私なら「最低6時間、できれば7時間以上の睡眠確保は何よりも優先です」という話をする。

寝不足となると、仕事のパフォーマンスは落ちるし、メンタルダウンもしやすくなることが多くの研究でわかっている。たしかに授業準備などは、どこまでやってもキリがないので、つい無理をしたくなるものだが、睡眠時間を削ってまでやるのは悪手だ。

④チーム担任制や始業式の時期など、仕組みを変える

最後に、制度や仕組みにメスを入れることも提案したい。本来は、国の役割としては教職員定数などを充実させて、1年目から学級担任などの重責を負わなくていい、副担任からスタートできる人的体制を整備することが大事だ。

これは多額の予算を要することだし、容易ではない。だが、各学校、それから設置者の教育委員会(私立の場合、学校法人)が動けばできることもある。しかも予算はほとんどかからない。

その1つは学級担任制ではなく、チーム担任制にしていくことだ。例えば、小5の3クラスを4~5人の先生で交代しながら担当していく。1人の担任で抱え込むことはなくなるし、相談しやすくなる。おそらく保育園ではチーム担任に近い運用をしているところも多いのではないだろうか。

もちろん、いいことづくしではないだろう。担任間での情報共有が重要となる、ベテラン等の負担が以前より増す、特性の強い子の中には適応しづらい場合もあるなどの課題もあるので、注意は必要だが、メリットは大きいことが先行例からは示唆される。

来年から入学式と始業式を後ろ倒しという手も

また、今年はすでに過ぎてしまったが、入学式と始業式の時期を後ろ倒しにすることも重要な検討事項だ。市区町村立学校なら、市区町村教育委員会の権限で可能なことだ。今でも自治体ごとに始業式等の日程はバラバラだ。

今年のカレンダーでいうと、4/4、5が土日だったので、早いところなら4/6から新学期のところもあったが、新採や異動してきたばかりの人は3営業日しか準備がなかった。学童保育などとの調整は必要とはなるが、せめて1週間、できれば10日以上準備期間があれば、だいぶ違うだろう。

以上、ささやかかもしれないが、多額の予算を要しないことで、4点提案した。教育委員会や学校法人も校長等も、学校での人材不足を嘆いてばかりいるよりも、せっかく来てくれた若手教職員を大切にしていくことのほうが、よほどいい。

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