慎重にゴミを掘り起こしていくと、そこには20年分の生活の痕跡があった。
層の上のほうには「PlayStation 4」や「Nintendo Switch」といった比較的新しいモノがある一方で、掘り進めるにつれて時代はさかのぼっていく。
ゴミに埋もれたブラウン管テレビの上に、薄型テレビが置かれていた。布団も同様で、ゴミの上に新しい布団を敷き、それが埋まればまた次を買う。そうして何枚もの布団が重なり合っていた。
最下層から出てきた「元妻のモノ」
生活の中心となっていたのは、テレビがある部屋の壁際にできた小さなくぼみだった。そこだけに人ひとり分ほどのスペースが空いており、周りには比較的汚れの少ない衣類と、尿入りの空き缶が並べられていた。
最下層の尿に浸かったゴミの中からは、女性モノの服やアクセサリーが出てきた。離婚の時期は定かではないが、元妻の私物であった。
3日間にわたる作業を経て、20年分のゴミはすべて運び出された。畳一畳分のゴミを片付けるだけで45リットルのゴミ袋が30~40袋必要になるほどの密度だったが、最終的にはすべての荷物がなくなった。
空になった部屋は、驚くほど日当たりがよい。20年間カーテンすら開けられず、アンモニアの臭気がこもっていた部屋にようやく外の空気が入ってきた。
