なぜなら、ゴミが「カチカチ」に固まっていたからだ。
「原因は水分ですね。それに年月が合わさって、下がもう土みたいになってきているんです。バールで下を掘り起こしながら崩していかないと、搬出どころか動かすことすらできません」(二見氏、以下同)
なぜ、ゴミがここまで硬くなるのか。その理由は、20年間以上も繰り返された「溶けては固まるサイクル」にあった。
夏場に腐敗して溶け出した液体がゴミを湿らせ、冬にかけてそれが乾燥して固まる。そして、夏になるとまた溶け出す。このサイクルを20回以上積み重ねた結果、ゴミは「層」となり、床に張り付いていた。
さらに驚いたのは、空き缶の状態だ。
「缶すらも腐敗して、手で触れただけで粉状に崩れてしまう。鉄が分解されてしまっているんです。現場にいたスタッフも『ここまでの状態は初めて見た』と言っていました」
当初、この現場は1日で済む予定だった。しかし、この現状を前にして、午前10時の時点で急遽3日間の工程に変更となった。しかも、部屋はエレベーターなしの4階にある。ゴミの搬出にも時間がかかってしまう。
飲みかけの「缶の中身」はまさかの…
まずは部屋の奥にある窓を目指し、ゴミの山を乗り越えてカーテンを開ける。長年、空気の入れ換えすら行われていなかった室内には蜘蛛の巣が張り、埃が舞っていた。
ゴミの多くは数千本以上ある空き缶だった。空き缶を掻き分ける「ガラガラ」と渇いた音が室内に響く。
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【ゴキブリ臭ではないもう1つのにおい】
