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ライフ #「ゴミ屋敷」孤独な部屋の住人たち

「缶の中身は『尿』だった」 20年で"14トンのゴミ"に埋もれた団地の一室…バールでも掘れない《ゴミ屋敷の壮絶な実態》

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ゴミ屋敷
部屋を埋め尽くすゴミ。そのほとんどが、“謎の液体”が入った缶だった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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なぜなら、ゴミが「カチカチ」に固まっていたからだ。

「原因は水分ですね。それに年月が合わさって、下がもう土みたいになってきているんです。バールで下を掘り起こしながら崩していかないと、搬出どころか動かすことすらできません」(二見氏、以下同)

なぜ、ゴミがここまで硬くなるのか。その理由は、20年間以上も繰り返された「溶けては固まるサイクル」にあった。

夏場に腐敗して溶け出した液体がゴミを湿らせ、冬にかけてそれが乾燥して固まる。そして、夏になるとまた溶け出す。このサイクルを20回以上積み重ねた結果、ゴミは「層」となり、床に張り付いていた。

ゴミの山は地層のように積み重なり、カチカチに固まっていた(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

さらに驚いたのは、空き缶の状態だ。

「缶すらも腐敗して、手で触れただけで粉状に崩れてしまう。鉄が分解されてしまっているんです。現場にいたスタッフも『ここまでの状態は初めて見た』と言っていました」

当初、この現場は1日で済む予定だった。しかし、この現状を前にして、午前10時の時点で急遽3日間の工程に変更となった。しかも、部屋はエレベーターなしの4階にある。ゴミの搬出にも時間がかかってしまう。

下のほうに埋まっていた古い缶は、つかむと砂のように崩れていった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

飲みかけの「缶の中身」はまさかの…

まずは部屋の奥にある窓を目指し、ゴミの山を乗り越えてカーテンを開ける。長年、空気の入れ換えすら行われていなかった室内には蜘蛛の巣が張り、埃が舞っていた。

ゴミの多くは数千本以上ある空き缶だった。空き缶を掻き分ける「ガラガラ」と渇いた音が室内に響く。

ゴミによって床のかさが増し、一般的な襖の扉も写真のようにかがまないとくぐれなかった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

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【ゴキブリ臭ではないもう1つのにおい】

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