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「3000台限定、1グレードで550万円」SUVタイプのEVに生まれ変わった新型「インサイト」に見るホンダ電動化戦略の行方

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2026年4月17日に発売となる、ホンダの新型乗用EV「インサイト」(写真:本田技研工業)
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新型インサイトのインテリア。どのシートに座っても心地よさを感じられる空間を目指して開発され、エアコン作動時に室内に香りを広げる「アロマディフューザー機能」、室内の雰囲気を光で演出する「アンビエントライト」、12個のスピーカーを配置した「BOSEプレミアムサウンドシステム」などを備える(写真:本田技研工業)

ところで、インサイトがEVと聞いて、「はて?」と思った読者があるかもしれない。インサイトの車名がはじめて登場したのは1999年で、それはホンダ初のハイブリッド車(HV)であった。

97年にトヨタから世界初の量産HVである「プリウス」が登場し、その2年後にホンダはインサイトを市場導入した。トヨタのハイブリッドシステムが、エンジンとモーターを併用し、それぞれの利点を活かすことで同等のエンジン車に比べ燃費を半分に減らすことを目的としたのに対し、ホンダは、エンジンの弱点を補うモーターの活用で、世界最高燃費の実現を果たした。

2輪・4輪・汎用機器をあわせ世界一のエンジンメーカーであるホンダは、あくまでエンジン主体でHVを考えた。燃費性能は、当時の10・15モードで35km/Lという諸元値で、その実力を世に示すため、ホンダは東京港区の本社から九州の鹿児島市まで無給油で走り切る挑戦を行った。

単純な電動化に留まらないホンダの挑戦

航続距離はWLTCモードで535km、急速充電を利用すれば約40分で充電が可能。そのほか、衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロールをはじめとして先進の安全運転支援機能「Honda SENSING」も標準装備する(写真:本田技研工業)

また、90年に発売したスポーツカーの「NSX」と同様に、アルミニウム合金を使った車体をインサイトに用い、900kgを切る軽い車体重量を達成していた。HVという価値の実現に、さまざまな技術的挑戦を盛り込んだ。それは、初のEVとなったホンダeでドアミラーにカメラ映像を用いるなど、単なる電動化だけでない技術挑戦を織り込んだことにも通じる。

一方、インサイトは継続的なモデルチェンジによる継承は果たせず、休止期間をおいて3代目の2022年で販売を終了した。

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【新型インサイトの魅力に迫る】

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