「当たり前のことだと思うかもしれませんが、この対応関係が6歳までに自然に身につかない子どももいます。大体、小学校就学前の段階で、10から20までの数詞と数字とモノを結びつけられるのが一般的です。りんごを2個取ってと言われて、2個取れるかということですね」
次に「数概念」は、数が持つ序数性と基数性という2つの性質を理解しているかがポイントになる。
序数性は数の順序を表すもので、これが理解できないと、数えるときに「1、2、4」と間の数字を飛ばしたり、自分が列の何番目に並んでいるのかを答えられなかったりする。
基数性は数の量的感覚を表すもので、数が表す量をイメージできないと、たとえば120と135のどちらが大きい数字なのかといった大小がわからない。
また、3個のボールと5個のボールを見ればどちらが多いのかはわかるが、「10の大きさを表す丸を見て、5の大きさの丸はどれくらいになるのか」ということがわからない。
「教科書ではこのような量の学び方の問題が少ないのですが、量の理解度をみるときは区切ることができない連続量で試さないと、つまずきが見えてきません」
暗算・筆算が苦手な子に見られる傾向
「計算」は暗算と筆算の2つに分けて、理解度を見る。
暗算は、和が20までの足し算・引き算、九九の範囲のかけ算・わり算ができること。
筆算は、それ以上の数字で、きちんと配置した計算式を書けるかと、くり上がりやくり下がりができるかがポイントになる。
「ワーキングメモリー(一時的に記憶する力)に弱さがあると暗算がうまくできず、指を使った計算をします。筆算が苦手な子は、継次処理が弱いと計算の手順が覚えられず、同時処理が弱いと数字を正しい位置に書けません」
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【算数障害の子どもたちにドリルを解かせるのは苦しめるだけ】
