日本では、ホンダがアストンマーティンと組んで5年ぶりにカムバックすることを受けて、新聞大手や経済系のテレビニュース番組などでは「海外ではTVシリーズや映画などを通じてF1ブームが起こっている」という切り口でF1ビジネスについて触れるケースが増えている。
しかし、「TVシリーズや映画が当たった」ことはF1ブームのひとつの要因に過ぎない。
ここでいうテレビシリーズとは、ネットフリックスが2019年3月から放映しているF1ドキュメンタリー『Drive to Survice(邦題:Formula 1 栄光のグランプリ)』であり、映画はブラッド・ピット主演で25年6月に公開された『F1』だ。
F1関連市場は5000億円以上
F1に関するデータとして、ホンダが25年3月に開催した「F1開幕前説明会」で示した23年実績がある。
それによれば、テレビ視聴者数は累計15億人、サーキット観戦者はのべ650万人以上、公式SNSのフォロワー数は7000万人となり、F1ファン数は7億人以上。新しいファンは20代の若い年齢層が多く、その半数近くが女性だという。
女性ファンに限らず、ドライバーやチームに対する“推し活”を含めて、コンテンツデータの中で「F1の沼」にハマっていくのだ。
リアルワールドであるF1観戦は、近年チケットが高騰していることもあり、レース現場には滅多に訪れず、ファンはスマートフォンやパソコン上でコンテンツデーのバトルを楽しんでいる。
そうした気持ちが、F1の現場の「フェスとしての熟成度」を高めていると言えるだろう。
リバティメディアにおけるF1関連の23年総収入は、前年比25%増の約32億ドル(1ドル160円換算で5120億円)としているが、25年実績は明らかにこうした数字を大きく超えている。
なお、同社が16年7月に明らかにした、F1の買収金額は44億ドル(7040億円)だ。
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【「シン・F1」に進化しても根幹は変わらないが…】
