「亡くなった方の声」を聴いて胸が熱くなる
これまで多くのイベントに立ち会ってきた山下さん。「一番ぐっとくるのは、亡くなった方の音声を聞かれたときのお客様の反応。若かったときのやんちゃな写真を見て大笑いする方もいれば、挙式するのに高校時代の写真がなくて探している方もいた。それぞれの思いがあることを感じる」。
一方でつらいのは、復旧できないことだ。電池は復旧できても、ケータイ自体が故障していて復活できないことも。起動したのに、暗証番号がわからなくて中が見られなかったり、無事復活させられたが、残念ながら中身が空っぽだったりしたケースもあった。「ショップなどでデータを移行してもらい、古いほうは消去してもらったのかも」と残念がる。
イベントスタッフは自分で手を上げたKDDI社員で、普段は別の業務を担当している。社員に担当させているのは会社としての取り組みだ。「喜ぶお客様に対応することによって、日頃の業務がここにつながっていることが感じられる」。今後は、地方での開催をもっと増やしたいと考えているという。
今ではすっかりスマートフォンに主役の座を奪われてしまったが、かつてケータイとともに青春時代を過ごした読者も多いのではないか。ひさびさに電源をつけてみれば、“記憶の玉手箱”がひも解かれ、あの頃の空気に触れることができるかもしれない。
