また同社の三井オーシャンフジは、総トン数3万2477トン、乗客定員約450人で、全室スイート仕様という高級志向を打ち出し、日本船の中でも特にラグジュアリー性の高い存在として注目されている。類似船の三井オーシャンサクラも就航予定だ。
これら日本船は乗客数を抑え、質を高めている。その結果、価格帯はかなり高く、外国船の格安クルーズに比べれば数倍以上だ。静かで落ち着いた環境を求める層に強く支持されている。
日本発着の外国船クルーズが格安な理由
数万円台から乗船可能な外国船の「格安クルーズ」は一見非常に魅力的であるが、その価格にはいくつかのからくりがある。ベリッシマの場合をみてみよう。
第一に、表示・広告では基本料金のみが強調される一方、港湾費用や各種税金、サービス料が別途加算されるため、実際の総額は当初の印象より高くなる。港湾費用とは船の港における係留費などで、顧客一人一人にかかるものではなく、船全体にかかる費用で、それを按分して顧客に請求している。
前述した3万3800円のクルーズで1万1600円だ。これに日本の国際観光旅客税が1000円、船内チップが一泊当たり18ドルなので、4泊で72ドル。1ドルを160円とすると1万1520円になる。これらを足せば5万7920円となる。
このクルーズは途中寄港地のない単純片道クルーズだが、寄港地が増えると港湾諸費用も高くなり、ベリッシマの場合、1週間程度のクルーズで3万円程度の場合も多く、かなり高額だ。
第二に、船内消費を前提として基本料金を安くするビジネスモデルだということだ。基本料金には部屋代、移動費、食事代が含まれているが、飲料費は別だ。
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【ビュッフェレストランも】
