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ビジネス #コンサル大異変

「知識を振りかざすコンサルは淘汰」…ノースサンドが描くAI時代の勝ち筋/コンサル未経験者を擁しベイカレントと真っ向勝負

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AI脅威論が渦巻く中、2015年創業のノースサンドが描く勝ち筋とは(撮影:梅谷秀司)

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2026年初に発生したアンソロピックショックは、日本のコンサルティング業界にも大きな打撃を与えた。アンソロピックが発表したAIエージェント「Claude Cowork」が業務を代替するとの連想から、IT領域のみならず、ベイカレントなど実行支援型のコンサルの株価が軒並み下がっている。
近年大量の人員採用を進め、業績を拡大させてきたコンサルティング業界は、AI脅威論に打ち勝てるのか。ベイカレントの「派生版」として2025年11月に株式上場した、ノースサンドの前田知紘社長に聞いた。

AIが代替できない「人間力」

――アンソロピックショックを受けて、IT・コンサルセクター全体の株価が下落していますが、どのように受け止めていますか?

世の中全体が、AIに業務が代替されるのではないかという不安を抱いているのは、一時的な状況だ。投資家の間でも、AIにコンサルが淘汰されると懸念する層と、当社の「人間力」を重視したビジネスモデルを理解してくれている層で意見が半々に分かれている。市場への説明や対話を継続していく必要がある。

われわれが重視する人間力とは、単なるIT知識やコンサルティングスキルではなく、他者の話を素直に聞き感情や人間関係の機微をくみ取って、泥臭くプロジェクトを前に進める力だ。例えばクライアントの同期で仲の悪いA部長とB部長の間に入って、関係性を築きながら説得し、話を前に進めるといったことはAIにはできない。

専門知識を振りかざして偉そうに上からアドバイスをするのではなく、クライアントの知識や状況に寄り添い、クライアント自身が判断を下せるようにサポートしている。そのため、コンサルタントはスキル重視ではなく、「人の話を素直に聞ける」「変なプライドがなく柔軟に対応できる」といったカルチャーに合った人物を厳選して採用している。

こうした点から、AIの台頭はむしろ、当社に対する追い風と捉えている。今後、しっかりと実績を出し、AIに業務が完全に代替されることはないという証明ができれば、株価は落ち着きを取り戻していくだろう。AIに代替されやすいテスト業務などを強みとする会社は厳しいかもしれないが、人間の感情に寄り添う当社のモデルは生き残れる自信がある。

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【稼働率9割超を維持する要因】

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