人口18万人なのに「駅前が混雑」する立川。なのに八王子は…貧弱購買力で百貨店が全滅「多摩最大都市」が素通りされるワケ

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今はサイゼリヤだけが満員で、しまむら・整体・歯医者・予備校が並ぶ。人が最も集まっていたのはサイゼリヤのテーブルと、各階にあるベンチのあたりだった。

オーパもオクトーレも、滞在の場ではなく、用事を消化する場所になっている。どちらもセレオ同様に垂直に回遊できる構造だが、「ハレの買い物」ができる場所は今や駅前全体を見渡してもセレオ内の京王百貨店だけだ。

かつての百貨店的な受け皿はそこに集約されている。しかし中に入っているテナントを見る限り、八王子の消費者が駅前に求めているのは「ハレ」ではなく、日常消費の利便性だといえる。

④街全体が「滞在しない構造」になっている

駅前を離れると、この構造はさらに鮮明になる。西放射線ユーロードはメガドンキ(旧長崎屋)を起点に、スシロー・薬局・塾・ラブホテルなどが並ぶ。

多くの人で賑わっていたが、街歩きを楽しむというより、買い物をしに行く場所のように感じる。一本道を外れると、途端に無人になる。1978年の業界誌に「駅から歩くと客足は漸減し、八幡町では半減した」とあったが(『販売革新』1978年)、半世紀近く経った今もその構造は変わっていないようだ。

駅南口のバスターミナル
駅南口のバスターミナル。南側は背の低い建物が多い(写真:筆者撮影)

駅の南口にもバスターミナルがある。八王子市は「大学の街」という顔も持つが、市内21の大学はいずれも駅から離れた場所にあり、通学のメインはバスだ。学生は大学と駅を往復するだけで消費を生む場所がなく、駅前の活性化には結びつきにくい。

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