人口18万人なのに「駅前が混雑」する立川。なのに八王子は…貧弱購買力で百貨店が全滅「多摩最大都市」が素通りされるワケ

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令和6年度の中心市街地の歩行者通行量は11万5873人/日と基準値11万7769人/日を下回ったまま。市は「回遊性・滞留性の強化」を2期にわたって課題に掲げている。

しかし、平日については効果がみられないことが課題とされている(中心市街地活性化基本計画フォローアップ報告、令和7年5月)。「通過する街」という構造は、1993年から今も変わっていないのだ。

ドンキ
長崎屋の跡地はメガドンキに。駅前の人流を生んでいる(写真:筆者撮影)
裏道
西放射線ユーロードは賑わっているが、1本裏道に入ると途端に無人になる(写真:筆者撮影)
西放射線ユーロードにあるビル
西放射線ユーロードにあるビル。宝飾店と不動産会社が同居。隣はチェーン店やカラオケと雑多なストリートだ(写真:筆者撮影)

ところで先日、SNS上で立川市の話題が拡散されていた。人口18万人にも関わらず、駅前が都会すぎる……という内容だ。確かに八王子と比べると、駅前は栄えている。百貨店も「伊勢丹立川店」「立川髙島屋S.C.」、その他にも「ルミネ立川」「グランデュオ立川」などの商業施設があり、消費の気配が色濃い。単なる人口ではなく、商圏人口が重要ということを深く感じさせられる。

そして、比較対象として八王子について言及する人の姿も見られた。だが、八王子の駅前の問題は、今に始まったことではないのだ。

②唯一の例外・セレオ八王子。なぜここだけ人が留まるのか

セレオ八王子
そごう跡地に入った「セレオ八王子」。改装工事中の覆いには「デイリーユースからハレの日まで」という言葉があったが、今やその面影はない(写真:筆者撮影)

そんな中で唯一、人が「留まっている」場所がある。JR八王子駅直結のセレオ八王子だ。もともとそごうが入っていた駅ビルで、2012年にセレオとして生まれ変わった。

ユニクロ・無印良品・アカチャンホンポ・ロフト・飲食フロアが揃い、チェーンカフェは満席。ランチピーク帯を過ぎても飲食フロアは5割ほど埋まっていた。回遊しながら見て回れる施設は、駅前でここだけのようだ。

セレオが機能している理由は3つ揃っているからだと感じた。「駅直結で来やすい」「何もかも揃っていて用が全部済む」「価格帯がケの水準」だ。これまでに存在した百貨店はいずれも「ハレの場」を追いかけて失敗してきた。

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