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ライフ #だからこの沿線が好き

「ほぼ一発で決めてしまいました」 八王子・新興住宅地育ちの男性が"一目惚れ"した町の正体と、30年経っても飽きないワケ

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サブカルの聖地として知られる「中野ブロードウェイ」の人気店(筆者撮影)
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一方で、気にかけていることもある。音楽の聖地として親しまれた「中野サンプラザ」の行方だ。老朽化を理由に取り壊す予定だったが、工事費の高騰などの影響で計画は白紙に。「サンプラザも好きなので、なんとか再利用できないのかな」と吉川さんは思いをめぐらせる。

中野のランドマークとして多くの人に愛されてきた複合施設「中野サンプラザ」(筆者撮影)

住み替えるならやっぱり中央線。「ここは間違いなく愛している」

最後に「もし住み替えるなら、また中央線を選ぶか」と聞いてみた。吉川さんは家を買ったこともあり引っ越す予定はないそうだが、やはり中央線沿いが頭に浮かぶという。

「熱海に住みたいなという気持ちもありますけど(笑)、やっぱり中央線がいいんじゃないですかね。ここは間違いなく愛してるので」

持参してくれた『月刊ダンスビュウ』の本誌とともに(筆者撮影)

そう言ったあと、思い出したようにこんなエピソードを教えてくれた。

以前、三鷹市が主催していたコンサートに通ったことがある。クラシックだけでなく、ハーモニカの五重奏や、ウクライナの民族楽器「バンドゥーラ」を使ったコンサートなど、それまで触れたことのないジャンルの企画があり、質の高いコンサートを無料あるいは格安で楽しめるのだという。近いから行ってみる。そうした偶然の出会いが絶えないことも、この沿線から離れられない理由のひとつなのかもしれない。

実家にいた頃から数えれば、人生の大半を中央線とともに過ごしてきた。暮らしのなかで積み重ねてきた沿線との関係は、理屈では説明しきれないほど深い。そこにあるのは、便利さとはまた違う、長年かけて体に染みついた「愛着」のようなものなのではと感じた。

【前編】中野に住んで30年、56歳男性が語る「中央線の呪い」の真相 「富士山から江戸城に流れ込む"龍脈上"にあるからと言うけど…」 では、中央線から離れられない理由について、より詳しくお伝えしている。

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