さらには学校所在地の自治体が、学校に補助金を出すケースがある。24年夏の甲子園では佐賀県有田町が、有田工に500万円の補助金を出したと報じられた。野球部だけでなく全国大会に出場した高校に補助金を出す規定を設けている自治体もあるが、特定の学校、特定の部活を税金を使って支援することを批判する声も多い。
そこで自治体が自ら動いて、税金を使わず「ふるさと納税制度」を活用したガバメントクラウドファンディングで、寄付金を募ることもある。静岡県の菊川市は昨春、常葉大学附属菊川高の出場に対してガバメントクラウドファンディングで60人から95.2万円を集めた。
勝ち進むほど増える費用と宿泊難
話はそれだけで済まない。初戦で敗退することなく勝ち進めば、試合日程に応じて滞在費は増加する。甲子園で実績のある強豪校は、それを見越して寄付金集めをする。また前年以前の寄付金の剰余分があって、それを充当することもある。
しかし初出場校や、出場が遠のいている学校などにとって「2試合目以降」は「想定外」になることも多い。学校担当者は、勝ち進んだ瞬間から「追加の寄付集め」に奔走する。厳しい場合は、応援団の人数を減らしたり、一部を「自費参加」にするなど、やりくりをしなければならない。
最近、問題になっているのが「宿泊」だ。インバウンドによる観光ブームが続く中、関西圏では旅館やホテルの予約が取りにくくなっている。3月に開幕する春の甲子園の出場校が決まるのが1月末、8月初旬に開幕する夏の甲子園は7月末だ。ここから300人単位の団体のホテルの予約をするのは非常に難しい。都道府県高野連は、甲子園近辺の旅館やホテルと提携して「定宿」にしている。
日本高野連も調整をしているが、それはあくまでベンチ入りする選手、指導者であって、応援団の宿舎はそこまでしっかり決まっていない。宿泊施設側にしても、敗退すれば翌日以降突如キャンセルになる団体客は、かなり大きなリスクだ。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら