"人口8000人の過疎の町"を全国区にした「スーパー公務員」が51歳で退職…新名刺に「フリーアルバイター」と記載したワケ

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フリーになってやりたいことがある。それは「無料塾」だ。

塾といっても学校の教科を教えるのではなく、ビジネスの作り方、おカネの稼ぎ方のような仕事系の無料講座を思い描く。子どもだけでなく大人も学べる「寺子屋」のようなイメージだという。

スーパー公務員 横瀬町
地元の中学生らと話をする田端さん。積極的に子どもたちと関わってきた(写真:田端さん提供)

「もちろん、そんな講座でなく、学校の教科をきちんと教えてほしいという声はあります。でも教科とは別に、社会で必要になる学びが大事です。

以前よこらぼで知り合った若いプログラマーにキャリア教育についてお話しいただいたことがあるのですが、この方は『プログラミングはいつでも学べるので、もっと若い頃に英語をしっかりやっておけばよかった』と話していました。

つまり学校の教科というのは、社会に必要になるからやるのです。子どもたちは自分がやりたいことを実現するのに必要だとわかれば、自然と勉強するようになります」

まずは「横瀬町」から

人づくりや人とのつながりを産業振興や地域活性化につなげるという、地域にとって垂涎の仕組みを構築した田端さんだけに、フリーとなれば当然多くの地域から声がかかるはずである。横瀬町中心の活動ができるのだろうか。

「私が辞めると聞いて、全国から地域コンサルティングやアドバイザーのような仕事のお声がけをいただいたのですが、やはり私はこれまでお世話になった方々にまずはご協力したい。それから全国各地域の特性を生かすお手伝いをさせていただき、地域から日本を変えたいと思っています。それらの活動が回りまわって横瀬のことを知ってもらえるきっかけになってくれたら嬉しいです。

自分は言い出しっぺにはなるだけで、後はほとんど他の方がやってくれるのですが、それが評価されたことは大変嬉しいですし、自分が評価された点についてはさらに磨き上げていきたいです」

4月から「元スーパー公務員」となった田端さんの表情は、終始非常に明るい。地域や人をつなげる仕事は天職で、面白くて仕方ない。そんな思いが全身からあふれているようだ。

田端さんだからこそ、さらに面白い人が集まってくる。田端さんはこれからも、役場時代以上の存在感を示し続けるだろう。

岩崎 貴行 ジャーナリスト・文筆家

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いわさき たかゆき / Takayuki Iwasaki

1979年埼玉県生まれ。2003年早稲田大学政治経済学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。政治部、金沢支局、社会部を経て、2013~2020年文化部で音楽(ジャズ・クラシックほか)や文芸などを担当。さいたま支局キャップ、地域報道センター次長も務めた。2024年9月に同社を退職し、同年10月から出版社勤務。専門は音楽を中心とする芸術文化で、音楽雑誌やネットメディアなどへの寄稿多数。東日本大震災、福島第1原発事故などの取材に関わった経験から、環境問題、地域振興などへの関心も高い。

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