"人口8000人の過疎の町"を全国区にした「スーパー公務員」が51歳で退職…新名刺に「フリーアルバイター」と記載したワケ

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自治体は、予算は出さないが場を提供するというスタンスにはリスクがあると考えがちだが、「横瀬町には潜在ニーズがある」という読みは見事に当たった。これまで10年間のプロジェクト採択件数は160件を超え、小さな町に全国から多くの人が集まるようになった。

例えば、電動キックボードのシェアリングサービス「Luup」が、日本で初めて公道での実証実験を行ったのは、横瀬町だった。

スーパー公務員 横瀬町
横瀬町を訪れた人たちを案内する田端さん(写真:田端さん提供)

「1つひとつの悩みを解決しようとしたら、皆さんが助けてくれただけです。僕はただの公務員で、たいした能力もない。人をつなげているだけですから」と田端さんは謙遜する。

よこらぼと並び、田端さんのもう一つの大きな功績と言えるENgaWAは、地元住民による社員と地域おこし協力隊により運営されている。

「縁が輪になる」からとった名前であり、チャレンジする人を応援し、地域経済の循環につなげるというコンセプトを体現する存在である。横瀬駅に併設する食堂などを運営しており、地域の活性化に寄与している。

「このほかにも、確かに自分が関わった町の事業はかなりたくさんあります。あしがくぼの氷柱のライトアップイベントや、寺坂棚田での都市住民の稲作体験や棚田オーナー制度などの整備、里山まるマルシェや車両基地酒場の開設などです。横瀬観光協会も役場の外部にあったほうがいいと考えて立ち上げました。ENgaWAもおおむね自走できるくらいの組織になったと思います」

名刺に「フリーアルバイター」と記載したワケ

4月以降はフリーの立場で地域に貢献するつもりだ。新しい名刺には「横瀬町非公式コーディネーター」「失敗推進アドバイザー」、そして「フリーアルバイター」という肩書を刷り込んで活動する。

なぜ「フリーアルバイター」なのか。

「やはり横瀬町関係のお仕事ではお金をいただきたくないのです。今まで多くの住民の方々に支えられて活動できましたので、これからは皆さんに恩を返したい。5月の連休明けには町内の飲食店で体験労働などもしてみたいと思っています」

また、これまで外部の多くの人と話し、交流することで横瀬町の事業に結びつけてきた体験を生かし、今後はさらに外部の人々との結びつきを強める。

「横瀬には多様な若者たちが集まるようになり、役場としても非常によくなってきたと思います。交流人口の拡大、つまり、いろんなところからの、いろんな年齢や性別、さらにさまざまなジャンルの方と交流したいです」

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