「薄くなってきた」…相談しにくい"女性の薄毛"の悩み、40・50代の「抜け毛が増えた」「ボリュームが落ちた」は早期対応が大切

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「例えばダイエットで体重計に乗らずにやったら、痩せたかどうかもわかりませんよね。女性の薄毛は、早期段階の評価法がなかったから、不安なまま時間とお金をかける非効率な治療にならざるを得ませんでした。

早期からの正しい評価法があれば、どのクリニックでも適切な治療ができるようになります。よく薄毛治療は効果がみえるのに数カ月かかるといわれますが、反射光で見るこの方法を定期的に行えば、1〜2カ月という早い段階で変化のサインが読み取れます」

高額な機械を使わなくても患者自身が撮影し、自分で変化を確認できることも画期的です。

まず頭頂にしっかり分け目をつけたら、スマホを自撮りモードにし、両手で頭の20センチほど上に持っていきます。こうして頭頂部を動画で撮影し、後からキャプチャーで静止画にすると鮮明に撮れるといいます。撮影場所は、洗面台の正面ライトがベスト。反射光が出やすく、撮影条件を一定に保てます。これを月1回行えばOKです。

薄毛チェックの仕方
頭頂にしっかり分け目をつけたら、スマホを自撮りモードにし、垂直に20センチほど持ち上げ、洗面台前などの明るい室内で撮影。直上から照明が当たる位置がベスト。分け目の周りを囲む反射光の輪がきれいなU字を描いていたらボリュームがある状態。ボリュームが減るとU字の形が乱れる。この段階で薄毛に気づくことが早期回復につながる(画像:生成AIを利用して筆者作成)

分け目の周りを囲む反射光の輪がきれいなU字を描いていたらボリュームがある状態。ボリュームが減るとU字の形が乱れる。この段階で薄毛に気づくことが早期回復につながる。

「スタート地点をつむじの真上にして、そこから動かし始めると比較的わかりやすいです。前髪の変化は見えにくいのですが、何カ月分かの写真を並べると、前髪も変化が客観的に確認できるようになります」

1カ月に1度の記録を続ければ、自分の目で変化を確認できます。スキンケアやダイエットが続けられるのも、日々の小さな変化が実感できるからこそ。これまでは髪のボリュームは見えないものと思い込み、髪にも同じ仕組みをつくることに思い至らなかっただけなのかもしれません。

髪は体のコンディションを映す鏡

エイジング研究がグローバルなトレンドとなる中、薄毛への向き合い方も変わりつつあります。

中医学で髪は「血余」と呼ばれ、豊かな血が体内をめぐってこそ健康な髪が育つと考えられています。髪を単独の問題として捉えるのではなく、血流や栄養状態、自律神経のバランスといった体全体のコンディションの「指標」として捉え直す動きが、男女を問わず広がっているのです。

薄毛対策の本質は「マイナスをゼロに戻す」ことではなく、自分の状態を正しく把握し整えることで、髪も日々のパフォーマンスも引き上げていくこと。

女性の「見えない薄毛」の画像診断から生まれた金子医師の研究は、華やかな最新治療とは一線を画す、地に足のついた薄毛治療の1つの道筋を示しています。

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伊熊 奈美 美容ジャーナリスト、毛髪診断士指導講師

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いくま なみ / Nami Ikuma

女性誌編集部で編集者として務めた後に独立。美容記事を中心に、女性誌の編集・執筆に25年以上携わる。とくにヘア分野では多くの取材経験を生かし、生活者視点の美容メソッドを提案。雑誌、TV、新聞、Web等各メディアの執筆・監修のほか、イベント、講演などにも出演する。著書に『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた〜でもいきなりグレイヘアは無理!』(グラフィック社)がある。

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