アメリカは、国内にテキサスやアラスカの油田がある。さらに、ベネズエラなどの原油を輸入することもできる。こうして、原油の確保という意味では、少なくとも量の確保という意味において、同国はほとんど問題を持っていない。中国も、国内の原油産出量は限られているが、イランによる友好国扱いによって供給面で問題は緩和されている。
それに対して日本は、韓国などと並んで、原油の確保という意味で極めて深刻な問題に直面する国だ。原油価格が上昇することはもちろん問題だが、供給が途絶することになれば、考えるだけで恐ろしい状態に陥りかねない。
産業活動が重大な影響を受ける。また、医療のシステムにも深刻な影響が及ぶおそれがある。私は、日本がこうした事態には陥ることはないと、これまで考えていた。だが、最近の状況を見ると、そのような考え方はあまりに楽観的ではないかと考えるようになった。
現実味を帯び始めた「カネで解決」
そして、4月に入って状況が変化した。ホルムズ海峡を通過しようとする船舶の国籍が友好国か否かをイランが判断し、友好国船舶に対しては通過を認めるという方針を始めたのだ。友好度をランク付けして5段階に分け、友好度の高い国はより有利な条件で通航を認めるという。
中国、ロシア、インド、パキスタン、フィリピンなどの船舶がすでに通過した。通過する船舶に対しては、積載する原油1バレルごとに1ドル程度の通航料を課していると報道されている。大型原油タンカーは200万バレル程度の積載能力を持つので、約200万ドル(約3億2000万円)のコストが上乗せされる。
日本の船舶の通航が認められたとのニュースも伝えられた。1隻は商船三井とインド企業が共同保有するLPG(液化石油ガス)のタンカー「GREEN SANVI」で、ホルムズ海峡から約100キロメートルのペルシャ湾内に停泊していた。もう1隻は、ホルムズ海峡経由ではなく、イラン対岸のオマーン近海を航行したとの話もあり、報道はやや混乱している。
なお、オマーンとイランが4日、ホルムズ海峡の通航について協議した。船舶がホルムズ海峡を円滑に通航できるようにするにはどのような選択肢があるのかを協議したと報じられている。
こうして、通航料を受け入れることによって海峡の通過を認めてもらうという方式が、1つの解決策として浮かんできた。



















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