組織を動かす「見えない基盤」
企業経営において、「セオリー」という言葉は軽視されがちである。戦略、ビジョン、ストーリーといった言葉は華やかに語られる一方で、それらを支える基盤としてのセオリーは、暗黙知のまま放置されることが多い。
しかし、結論から言えば、セオリーのない企業や個人は必ず行き詰まる。セオリーとは、単なるマニュアルではない。それは「なぜその行動が正しいのか」を支える原理であり、判断の基準であり、組織の思考の型である。
このセオリーがあるからこそ、企業は日々のオペレーションを円滑に進めることができる。さらに重要なのは、不測の事態に直面したときである。マニュアルが通用しない状況において、セオリーこそが意思決定の拠り所となる。
加えて、組織学習の観点からも、セオリーは不可欠である。知識は蓄積されるだけでは意味をなさない。それがどのような原理に基づくのかが共有されてはじめて、再利用可能な「組織知」となる。
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【セオリー不在の企業で起きる現象】

