インド、「猛暑日」が増えて電力・水供給システムへの負荷が高まる予想/中東紛争の影響でエネルギー確保に苦慮
これは多くの中規模国家の全発電容量を上回る規模だ。インドの発電容量は約500GWで、約半分を太陽光、風力、水力、原子力など非化石燃料の電源が占める。しかし太陽光や風力は発電が断続的である一方、石炭火力発電所は運転し続けているため、非化石燃料による実際の発電量は全体の約4分の1にとどまっている。
ガス火力発電は全発電量の約2%に過ぎないが、ピーク時や熱波の際のガス電力使用量は約8GWに達する。地政学的な不安が高まる中で夏のピーク需要を満たすため、インド政府は石炭火力発電所に対してフル稼働とメンテナンスの延期を指示する一方、日中の需要には再生可能エネルギーを充てる計画を立てている。
クリーンエネルギー
研究者らはインドの電力システムの課題として、再生可能エネルギーの不安定さ、限られた蓄電容量、老朽化した送電網を挙げ、極端な暑さがさらにインフラを圧迫する恐れを指摘する。
アグラワル氏は「インドの電力需要増加に対し、手ごろなコストで確実に応えるためにはクリーンエネルギーの迅速な拡大が不可欠だ」とし、電力需要が予測を上回り続ければ2030年までに非化石燃料の発電容量を約600GWに拡大する必要があるかもしれないと述べた。
一方、極端な暑さは水供給システムも圧迫しており、特に真水の供給が限られている都市部への負荷が大きい。
中央汚染管理委員会によると、インドは現在、発生する下水の約28%しか処理しておらず、ほとんどの都市で処理水を工業、農業、その他の非飲用目的で再利用する仕組みが整っていない。
CEEWのフェロー、ニティン・バッシ氏は、投資と政策改革の後押しがあれば、2047年までに年間310億立方メートル以上の処理下水を再利用できる可能性があるとみる。これはデリーの年間水消費量の約30倍に相当する。
複数の州や都市で気温上昇と水の需要増加に備える取り組みが開始している。デリー当局は夏季アクションプランの一環として、給水車、監視システム、緊急水センターを拡充した。
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