コールセンターで、怒りの電話に対応するとき、最初はあえて相手のスピードに合わせて話す、という対応が取られることがあります。
これは、「すぐ謝るため・言い訳をしないため」ではなく、相手に合わせるためという意図があるのです。同じ点があると信頼を感じ、相手は初めて「話を聞いてもいい状態」になります。この性質をうまく使っているのですね。
「話すスピードの調整」は、さまざまなことに活用できます。
以前、高い売り上げを上げている営業職と、売り上げがなかなか上がらない営業職の人を調べたことがあります。
実際に営業をしている最中の音声を録音させてもらい、どう違いがあるかを分析しました。そのときに興味深いことがわかりました。
それは、売り上げが高い営業職の人は、相手に合わせて話すスピードを変えていたのです。逆に売り上げが上がらない人は自分のペースで話している人が多いということがわかりました。
話すスピードを合わせるだけなら、すぐに取り入れることができます。ぜひ活用してみてください。
高い声は「危機感」を、低い声は「安心感」を醸成する
「どんな話をするか」も大切ですが、「どんな声で話すか」も大切です。
声に関して、大切な事実があります。それは、「低い声で話すほうが相手に伝わりやすい」ということです。
世界的なリーダーを研究したデータがあります。その研究では、デューク大学で792人のCEOを対象に調査したところ、世界的なリーダーは「声の高い人」よりも「低い人」が圧倒的に多かったのが明らかになったのです。
高い声は実は脳の中で「危険と感知」されます。サイレンの音って高音ですよね。ピーッと音が鳴ると脳は危険を感知します。また、赤ちゃんの泣き声も高いですよね。高い声を聞くと、人は注意を向けますが、そこには緊張が伴います。
一方で低い声には安心感があります。
なぜ低い声に安心感があるかというと、声の低さは体の大きさにも影響しているからといわれています。
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【その理由は?】
