よくあるケースが、「マシンガントークな人」です。
この講演のときも、質問をしてきた女性は、質問をマシンガントークでしてきました。質問なのか、愚痴を聞いてほしいのかわからないくらいの感じで、どんどん話してきます。
そのとき、私がイメージしたのは「これと同じことをおそらく子どもにもしているんだろうな」ということです。
マシンガントークをする人は、自分の伝えたいことを一生懸命、次々に話します。「ちゃんとわかってほしい」「誤解されたくない」という、その気持ちはよくわかります。
ただ、このとき起きている問題は、熱意の問題ではありません。脳の処理の問題です。
筑波大学の川崎正博らの研究では、人同士が会話するとき、話すリズムがそろうと、脳波が同期することが示されています。この「同期」が起きているとき、人は「わかりやすい」「聞きやすい」「話が入ってくる」と感じます。
ところが、マシンガントークでは、
〇相手の反応を待たない
〇一方的に言葉を重ねる
ため、脳の同期が起きにくい。その結果、ちゃんと話しているのに、なぜか聞いてもらえないという状態が生まれるのです。
「未完」にしておくと、脳は続きを探し始める
自分が少し勢いよくマシンガントークで話し過ぎていたり、相手が聞いていなそうだと感じたら、話し続けるのではなく、1度止めてみるのも手です。
「私の話、ここまで大丈夫ですか?」
そう確認するだけで、相手の注意はぐっとこちらに戻りますし、自分の状態も少し落ち着きます。
実はこの「止める」という行為には、強い心理効果があります。人は話を途中で中断されると、その先が気になって仕方なくなります。これを「ツァイガルニク効果」といいます。
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【心理学者ブリューマ・ツァイガルニクの実験】
