物価高が人々の生活を直撃している。こうした状況の中、「低年金者の受給額を増やせないか」という声を聞く。
公的年金は「防貧機能」
公的年金には、物価変動に応じてある程度年金額を改定する仕組みが入っている。しかし、賃金が物価ほど伸びない場合、現役世代の保険料負担を考えて、物価上昇率よりも低い水準で改定される。低年金であるほど、改定による年金額の増加幅は小さい。
また、公的年金を受給している低年金者の受給額を引き上げるのは難しい。公的年金の受給額は、支払ってきた保険料とその拠出期間に応じて決まるためだ。もし保険料の拠出実績を無視して給付を増やせば、相応の保険料を拠出してきた人との間で不公平が生じる。
公的年金は社会「保険」である。現役期から保険料を納めることで高齢期の貧困を防ぐ「防貧機能」を果たす。貧困からの救済を直接的な目的にした制度ではない。





















無料会員登録はこちら
ログインはこちら