太陽ホールディングスの株式市場からの退場は何が原因なのか、優良企業を追い詰めた株主マネジメントの失敗とは?
足元の業績も好調で26年3月期の連結営業利益見通しを296億円に引き上げた。統合報告書によると、25年3月期の営業利益率18.5%と製造業平均(5.2%)を大幅に上回る。
それでも買収提案を比較検討する太陽HDの特別委員会はKKRの買収提案が妥当だと判断。取締役会も提言を尊重するとして、最終的に非公開化の道を選んだ。
重みを増す社外取締役
分水嶺はどこだったのか。DICは24年3月に、政策保有株を削減する方針のもと、太陽HDに同社株の買い取りを求めた。だが協議は不調に終わり、その後、DICは積極的にプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社による太陽HDの買収を支援する立場に変わる。DICに対して太陽HDに関する提案をしてきたKKRなどPEファンド3社を太陽HDに紹介した。もし、株式買い取り交渉が成功していれば、非上場化には進まなかったかもしれない。
株主との対話の質を高めるにはどうしたらいいのか。野口氏は「投資家との対話における社外取締役の役割」が鍵だと話す。経営陣は愛着のある事業の売却決断が鈍ったり、視野が狭くなることがあり、社外役員は執行側の提案に、独立した外部の視点で「良い問い」を投げかけることで、意思決定の質を高める役割があるからだという。
例えば、太陽HDのように不安定な株主構成の企業であれば、いつ企業買収などの「有事」が始まってもおかしくはなく、準備をして主体的に立ち向かわなければ経営が揺らぎかねない。野口氏は、日本市場では同意なき買収の受け入れ、アクティビズムの活発化などの環境変化で「今や平時と有事が混ざり合っており、感度を高く持つことが社外取締役の重要な役割だ」と述べた。
--取材協力:鈴木英樹、布施太郎、吉田昂.
著者:谷口崇子
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら