太陽ホールディングスの株式市場からの退場は何が原因なのか、優良企業を追い詰めた株主マネジメントの失敗とは?

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議決権の約4割が反対に回った上、議決権行使助言会社の反対推奨で機関投資家の一部も反対票を行使。否決された佐藤氏は、社長を退任した。たった1年前、24年の株主総会での佐藤氏再任の賛成比率は約98%だった。

政策保有株の解消などが強く求められる中、過去の安定株主が機能しないケースは少なくない。筆頭株主だった大正製薬ホールディングスの後ろ盾を失った養命酒は、旧村上ファンド系関係者のファンドに買収され、事実上解体された。さまざまな思惑を持った株主が入り込みやすくなる中、コミュニケーションはこれまで以上に重要になっている。

企業経営コンサルティングを手がけるボードアドバイザーズのパートナー、野口智弘氏は、大株主との丁寧なコミュニケーションは「重要性が非常に高い領域だ」と指摘する。「株主ごとに保有目的や期待値が異なる点を理解しないと、コミュニケーションの行き違いが起きやすい」という。

業績は好調

太陽HDは、ファンド傘下入りや非公開化を望んでいた訳ではない。社長が斎藤斉氏に代わった後も、単独成長の道を模索した。25年8月に新中期経営計画を公表。25年3月期に比べ、31年3月期に売上高51%増の1800億円、自己資本利益率(ROE)30%などを目指す野心的な目標を立てた。上場維持を念頭に28年3月期に総還元性向100%を目安とする方針も明言した。

11月に公表した方針でも、提案者との買収交渉のプロセスは進めるが、実行するかは単独で実現し得ない付加価値を生むかが基準となると釘を刺していた。

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