まさに高市首相の"独り相撲"、予算「年度内成立」断念で露呈した「数頼み政治」の限界と危うすぎる行方
高市首相は、事実上の年度内となる4月3日の予算成立に、なお意欲をにじませているとされる。だが、すでに自民党内では審議時間数が野党の要求に近づく同7日以降の予算成立を前提に、参院での一部野党を取り込む動きが始まっている。
一方で、この参院での多数派工作が成功せず、仮に7日以降に予算が否決される事態となっても、ただちに両院協議会を開催すれば「衆院の議決優先」で予算の成立が可能となる。
ただ、こうした「数の力」による強引な手法は「今後の重要法案の審議に悪影響を及ぼす」(自民党の国対担当者)ことは間違いない。その手法自体が、憲法改正など「国論が分かれる重要改題」に挑戦する高市首相にとって、目標達成への「大きな足かせ」(同)となりかねない。
メンツゆえにギブアップを認めず
ここで改めて、今回の新年度予算案をめぐる「迷走劇」の経過を検証しておきたい。
まず、高市首相による通常国会冒頭での衆院解散の断行で、予算審議の開始時期が例年より約1か月遅れたことが「つまずきの始まり」(自民党の国対幹部)だった。それでも、高市首相の指令を踏まえた巨大与党の強引な国会運営により、予算審議は衆院ではわずか59時間で打ち切られ、その時点で年度内成立の前提条件とみられていた3月13日に衆院を通過した。
ただ、少数与党の参院では、与党が予算審議の主導権を握れず、最終的に与野党が折り合う形で年度内成立の見送りが固まった。そして、予算の空白を回避するため、11年ぶりとなる暫定予算での対応を余儀なくされた。
そうした中、当の高市首相は30日午後の参院予算委員会で、立憲民主党の石垣のりこ議員から「年度内成立はまだ諦めていないのか」と繰り返し問い詰められても、「非常に難しい状況にあると承知している」などと言を左右にして、最後までギブアップを認めなかった。
これに先立つ同日午前、自民党が年度内成立の断念を野党側に伝えていたことを無視するように、高市首相が「言及」を避けたことについて、複数の自民党幹部は「自らのメンツへの固執からの異様な対応」と口をそろえて苦笑する。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら