社員38人で売上80億円はなぜ可能なのか? AIが加工工程を自動化する工作機械が職人不足と100兆円市場に与える影響

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アルムは今後、国内に点在するTTMCをクラウド(Azure)で接続し、拠点をまたいだ生産の振り替えも目指す。石川県で地震が起きて工場が止まっても、別の拠点の同型機に生産を移せる仕組みだ。

38人が挑む100兆円市場

金属部品(コアパーツ)の世界市場は100兆円規模にのぼるが、シェア1%を超える企業が存在しない群雄割拠の市場だ。日本やドイツでは少子高齢化、インドや東南アジアではIT・観光業への人材流出で、熟練技能者がどの国でも減り続けている。

金属部品の世界市場は100兆円規模だが、シェア1%を超える企業がいない群雄割拠の状態にある
金属部品の世界市場は100兆円規模だが、シェア1%を超える企業がいない群雄割拠の状態にある(写真:筆者撮影)

アルムはAIソフトウェアと機械設計を自社で手がけ、製造をスギノマシンなどのパートナーに委託するファブレス企業だ。2024年5月には総額7.6億円の資金調達も実施している。TTMC Originは7月に予約受付を開始し、初年度の販売目標は100台以上。海外展開は2027年以降、米国・韓国・インドから段階的に進める。

冨山氏がパネルで語った通り、日本では現場の人手不足が構造的に進んでいる。平山氏は説明会でこう述べた。「フィジカルAIがブームだと言われているが、製造現場はそれほどでもない」。製造業のAI化が遅れているからこそ、この領域にはまだ誰も決定的な答えを出せていない。38人の企業が100兆円市場に切り込む余地が残されている。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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