そして、うどんは宮崎うどんらしい柔らかさがありながらも、もっちりとした食感。ぷるんとした表面にはつゆがよく絡み、喉越しが心地よい。どんぶりの底が見えてくるあたりになると、うどんがつゆを吸ってもちもち感に拍車がかかる。
山椒茶屋を訪れる人の7〜8割がうどんを注文するそうだ。
店長の野元竜世さんに尋ねると、山椒茶屋の麺は「えびの店」にあるキッチンセンターで全店舗分が作られているという。創業当初は手打ち麺だったが、事業が拡大したため機械化された。しかし、こだわりを捨てたわけではない。うどんは職人による足踏み工程を経て作られ、その日の気温や足の感覚によって時間を調整しながら、40〜50人前ほどの生地を40分ほど踏み続けて製造する。さらに、できあがった生麺は各店舗へ配送され、特製の圧力鍋で10分ほど茹でる。うどんもそばも茹でおきはせず、できる限り茹でたてを提供するように工夫している。
専門店にも引けを取らない本格おでん
無料サラダバーもうどんも十分すぎるほどに魅力的な山椒茶屋だが、人気の秘密はまだまだある。
それは「おでん」。「うどん県」香川では、おでんを提供しているうどん屋は多いと聞くが、「隠れうどん県」の宮崎にはあまりない文化である。しかし、山椒茶屋では創業当初からおでんを提供しており、鍋を持参して持ち帰るお客さんも多く、決して片手間でおでんを作っているわけではないことが分かる。「おでんで一杯」というお客さんもいるという。筆者も山椒茶屋を訪れると、おでんも食べなければ気がすまない。
まるでおでん屋台のように中央に設けられたスペースには、もうもうと湯気をあげるおでん鍋が2台。セルフサービスで、好みの具材を取りに行くスタイルだ。木蓋を開けると、具材が濃い色の出汁の中でぐつぐつと煮えたぎっている。出汁は、うどん・そばに使っている出汁に、各店舗で1日煮込んだ鶏がらスープを加えて作っているという。



















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