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アップルが「50年」なぜ迷走から復活できたのか、iPhoneを生んだ企業文化と経営の核心とは

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アップルは多くの製品でアルミ合金の切削を使うが、それは単に質やデザインの問題だけでなく、コストと再利用の両面を考えてのことでもある。

特に00年代後半以降、アップルは徹底して「製品のバリエーションを減らす」「その上で製品を徹底して量産する」「リサイクル素材利用率を増やす」という戦略を採っている。アップルはチタンなどアルミ合金製以外の素材も使っているが、開発方針は基本的に共通である。

他のPCメーカーは、多数のデザインバリエーションを持った製品を作る。だが、アップルはデザインバリエーションを増やさない。iPhoneについても、基本デザインは4つ。他のスマートフォンメーカーに比べると多様ではない。その反面で、できる限り大量に生産するため、質とコストを両立してビジネスができる。

iPhoneは他のスマホと違う。性能がいい、特別だという話をしたいわけではない。意外と保守的で、「世の中に出たばかりのパーツを使い、超ハイエンド製品を作る」ことはしない。理由は、スペック重視で少数しか生産できないモデルを作るという判断をしないからだ。

こうした判断は、ティム・クックという希代の経営者によるものだ。良い製品に的を絞って量産することに徹する経営姿勢こそが、今のアップルを支えている。

意外なハードが世界を変える

アップルの歴史を見ると、実のところ、当時は人々が中核製品とは思っていなかったものが、世の中を変えていった部分もある。

その最初期の存在が、85年に登場したプリンター「LaserWriter」だ。

アメリカ・Adobe社には、Macintosh Plus(86年発売)とLaserWriter、Aldus社(2005年にAdobeが買収)のPageMakerが「印刷の世界を変えた存在」として飾られている(写真:筆者撮影)

この製品は、今ではどのオフィスにもある「レーザープリンター」の1つ。解像度が当時としては高く(300dpi)、「PostScript」というページ記述言語を採用していた。結果として、印刷物に近い品質のものを、画面の上でデザインした状態のまま、オフィス内のプリンターから簡単に作ることが可能になった。プリンターでの出力で確認ののち、専用の機材で大規模印刷物を作る……という流れも生まれた。

これが、俗に言う「デスクトップパブリッシング(DTP)」の登場だ。出版の工程はここから大きく変わる。大手印刷会社が専用機材で対応するだけでなく、小規模な印刷会社の勃興も生んだ。

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