アップルが「50年」なぜ迷走から復活できたのか、iPhoneを生んだ企業文化と経営の核心とは
刷新につながるきっかけは、96年、創業者であるスティーブ・ジョブズがアップルへと復帰したことだ。あらゆる製品開発に大ナタを振るい、復帰まで率いていたNeXT社のOS技術を基にして、00年にMac OS Xを発表した。
現在、iPhone・iPad・Apple Watch・Mac・Vision Proと、ほとんどのアップルの製品は同じOS基盤の上で作られている。ジョブズが復帰直後にOS基盤刷新を断行しなければ、アップルのエコシステムは存在しなかっただろう。
アップルに見える「徹底した量産」へのこだわり
アップルの成功がソフトウェアとプラットフォームによってもたらされたものであるのは間違いない。
一方で、社会をわかりやすく変えるのは「物理的な存在」、すなわちハードウェアだ。アップルの本質はハードメーカーであり、多くの人が欲しいと思うものを作ることで成り立っている。
デザインを重視する、という方針は、アップル創業以来変わっていない。だが、作り方には大きな変化があった。
製造に関しては、08年に大きな変化があった。この年アップルは、MacBook Airでボディ全体をアルミ合金削り出しの構造を選択、その後のMacBook Proでは「ユニボディ」という構造を採用した。アルミニウム合金の一枚板を使い、それを削り出してボディを構成する方法だ。
アルミ合金の削り出し、という製造手法は、特にコンシューマ向け製品では、アップルが「ユニボディ」と言い始めてから増えた。製造のトレンドをアップルが作ったわけだ。そして現在も、アップルはアルミ合金の利用にこだわる。先日発売された「MacBook Neo」も、低価格製品ながら、質感の高いアルミボディが採用されている。
アルミ合金の削り出しは精度が高く、高級感のある製品を作りやすい。また、「同じものを大量に作るほど効率が上がる」という特性もある。素材としてのアルミニウムもリサイクル性が高い。切削後の端材まで回収し、再び製品に使うサイクルを生み出しやすい。



















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