「こういうやり方もあるんだと思いました。こうでなければいけないとあんまりこだわらなくていいんだ。自分のスタイルでうどん店を作っていけばいいんだと気づかせてくれたんです」
職人でありながらサービスマンである。その両立こそが一流だと気づいた瞬間だった。
高級店のエッセンスを、日常価格に落とし込む
もう一つ重要なのが、「銀座 八五」の完成されたオペレーションだ。一杯の提供までの流れが徹底的に設計され、無駄が一切ない。短い時間の中で最高の体験を提供するための準備力と再現性。これは、立ち食いうどんで培ったスピードとはまた別次元の精度だった。
中島さんは、ここで気づく。
「高いものを作ることが価値じゃない。どう効率よく美味しくするかが大事なんだ」
この視点が、後の店づくりを決定づける。
こうして生まれたのが、「藤丸うどん」のコンセプトだ。「日本一予約の取れない店」出身でありながら、目指すのは「日本一入りやすい“うどん食堂”」。
サラリーマンだけではなく、女性客、お年寄り、学生まで老若男女に選んでもらえるお店を目指す。
中島さんがもともと感じていたうどんの良さは残しつつやりたかった。うどんは位置づけ的には安いものと思っていたので、価格は360円から。誰でも入れて、回転は速い。これを「うどん食堂」と銘打ち、新しいジャンルとして広げていこうと思った。





















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