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AI時代にエリートが「文化人類学」に注目する理由 「文化人類学的な調査手法」はビジネスに応用できる

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文化人類学
世界中のビジネスエリートが「文化人類学」を学んでいる理由とは?(写真:Svetikova-V/PIXTA)
  • 大川内 直子 文化人類学者/株式会社アイデアファンド代表取締役

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今、世界の最前線で戦うビジネスエリートたちが、こぞって学んでいる「教養」があります。それは、経済学でもなければ、経営学でも、心理学でもありません。それは文化人類学です。なぜでしょうか。
現代のビジネスは、あまりにも「わかりやすさ」や「効率」を求めすぎています。すべてを数値化し、KPIで管理し、予測可能な範囲でコントロールしようとします。しかし、人間という生き物は、そんなに単純ではありません。非合理的で、矛盾に満ちていて、だからこそ愛おしく、面白い存在です。
※本稿は『世界のビジネスエリートが身につける教養 文化人類学』から一部抜粋・編集したものです。

フィールドワークが自分を変える

皆さんは、文化人類学にどのようなイメージをお持ちでしょうか。

おそらく、映画「インディ・ジョーンズ」シリーズのように、探検家のような服装をした学者がジャングルの奥地へ分け入り、文明から隔絶された「未開の人々」の奇妙な風習や儀礼を調査する──そんな、現代のビジネスとはかけ離れた世界の話だと思っている方が大半ではないでしょうか。

確かに、かつての文化人類学は、そうした「民族の博物学」的な色合いが強い学問でした。アフリカの奥地に住む民族の暮らしを記録し、南太平洋の島々の不思議な儀式を報告する。そうした営みが、この学問の中心を占めていた時代があったのは事実です。

ところが、現代の文化人類学の実態は大きく異なります。

世界を牽引するグローバル企業、たとえばグーグル、インテル、マイクロソフトといった巨大テック企業は、早くから社内に文化人類学者を雇用し、ビジネスの戦略立案にその知見を取り入れてきました。

アップル、ゼロックス、ノキア、ゼネラルモーターズ(GM)、さらにはユニリーバやフィナンシャル・タイムズといった企業にも、文化人類学者が在籍していた実績があります。

これらの企業はビジネスに「文化人類学の手法」を用いています。

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【巨大テック企業が取り入れている「文化人類学の手法」とは】

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