イカナゴは壊滅的に獲れなくなった…日本の魚を減らした"真犯人"の正体

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イカナゴの完全養殖や稚魚放流といった対策もされていますが、研究としての価値はあっても、実際の漁業や、くぎ煮や釜ゆでなどの安価な原料の代替にはなり得ません。天然と比べてコストが違いすぎるからです。

日本と大西洋のイカナゴの漁獲量推移を比較

まず、過去20年のイカナゴの漁獲量をグラフにしてみました。1970年ごろは年間20万〜30万トンもの漁獲量がありましたが、過去20年ではピークが10万トン、そして減り続けて2024年はついに200トンと、そのさらに1000分の1に激減しています。

日本という狭い視点で見ると、他の魚種も厳しい状態が続いているため、もはや減るという話を聞くことに慣れてしまっているかもしれません。ところが、世界に目を向けると異なる実態があります。イカナゴは、EUやノルウェーなどでも漁獲されています。そこで日本の漁獲量推移と比較してみましょう。

上のグラフは、同じく過去20年間の大西洋でのイカナゴの漁獲量推移です。年によって凸凹はあるものの、ほぼ横ばいであることが分かります。漁獲量は、日本と対照的に減っていないのです。この比較だけで原因のすべてが説明できるわけではありませんが、少なくとも「イカナゴはどこでも同じように減っている」という見方はできないことがわかります。

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