しかし、これは千代田区の要請に対して不十分な対応にとどまっているように見える。引き渡しまでに転売されるのは売主としては恥に相当するので自己保身に過ぎないし、会員各社の対応は任意で拘束力がない。転売不動産屋に積極的に売っている会社にとっては矛先をかわした意味合いとなる。
こうした対応には、外堀を埋められたことが影響していると考えられる。この秋口に検討が進められていた税制改正でもマンション価格の高騰は問題視されていた。その結果、2025年12月19日に公表された税制改正大綱には、新築マンションの短期売買が価格高騰の一因であり、投機的な取引は好ましくないと考え、必要な税制上の措置を講ずる旨が盛り込まれた。
このほか、日本銀行は2025年10月23日発表の「金融システムレポート」で不動産価格の先行きリスクに言及している。これらがその外堀に相当する。
投機的な取引だけを狙い撃ちにできるか
2026年度の税制改正では具体策は見送られたが、課題認識は明記された。ゆえに、不動産業界が自制できないのであれば、大ナタが振るわれる可能性が出てきた。それは過去に何度かあった資金規制である。具体的には、バブル崩壊を決定的にした1990年の不動産業向け総量規制が有名だ。その後も、金融危機の局面では不動産業界が資金面で厳しい時代を経験してきた。





















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