もっとも身近な相談相手のはずが…なぜ《直属の上司》には「過剰な苦手意識」を抱いてしまうのか
対話を避け続けた先に行き着くのは、「現状の固定化」「今の関係性の継続」「予想外の評価や人事異動」かもしれません。
それらが自分にとって望むところであれば問題ありません。しかし、望まないことであれば、対話により状況や関係性に変化をもたらす必要があります。
「納得できない状況になったら会社を離れる」という選択も、あり得ます。退職代行に依頼すれば、上司と顔を合わせて話をすることなく会社を去ることもできます。
ですが、次の会社に転職しても、理想の上司に出会える保証はありません。関係構築の技術を身につけずに、新しい職場で理想の上司に巡り合えることを期待するのは、運に身を委ねる行為と言っていいでしょう。
なぜ上司とはうまく話せないのか
対話を避けながら会社に残り、「静かな退職」を続けたとしても、上司の期待や本音がつかめていないと評価や給与に影響が出るリスクがあります。状況によっては、会社の業績悪化や方針転換があった場合、「必要最低限の業務」の基準や方向性がズレ続けていれば、退職を勧奨されるかもしれません。
「絶対に対話すべき」「対話ですべて解決する」と断定するつもりはありません。ただ、自分にとって、対話を避け続けることでの「短期的に得られるメリット」だけでなく「長期的に想定されるデメリット」も冷静に考えてみましょう。
短期的に不快を避けられても、長期的なキャリアにマイナスの影響が大きいのであれば、対話する方向で検討する価値は十分にあります。
それでも、「上司と対話するのはちょっと……」と感じる人もいるでしょう。同僚や友人、家族とは楽しく話せるのに、なぜ上司とはうまく話せないのでしょうか。
理由はいくつか考えられますが、組織内には「権威勾配(Authority Gradient)」が一定程度存在します。これはリーダーとメンバーの間には、力関係や権威の差があるという考え方です。
権威勾配そのものが悪いわけではなく、迅速で正確な職務遂行のためには、一定の指揮命令の規律が必要です。ただし、勾配が急すぎると発言しにくくなり、緩すぎると組織のモラルも緩みやすくなります。



















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