優秀な部下に"耳の痛い話"が届かない本当の理由――信頼の「貯金」を築くための"心理的安全性"の正しい使い方

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世界の一流の上司は心理的安全性を起点として、正当な判断が可能な環境を整え、厳しいフィードバックによって部下の成長と組織の成果を引き出し、最終的に強固な信頼関係を蓄積するという循環を作り出しています。

このプロセスは決して自然発生するものではなく、リーダーによる緻密な設計の結果として実現するものです。

実際に厳しいフィードバックを伝える行為には、上司の側にも大きな勇気が求められます。部下のミスを見逃し、要求水準を下げて成長の機会を奪うことは、決して真の優しさではありません。

上司が果たすべき役割は、部下の感情を過度に守ることではなく、あくまでも仕事を注視し、課題を言語化して、具体的な改善を求めることにあります。

こうした職務を遂行できない上司のもとでは、部下は一時的に守られることはあっても、プロフェッショナルとして自立し、成長を遂げることは不可能なのです。

フィードバックを使い分ける

世界の一流の上司が厳しいフィードバックを行う目的は、部下を支配することや、上司自身のストレスを発散させることではありません。

彼らは、あらかじめ設定された職務基準に照らし合わせて、部下の仕事を客観的に評価しています。その評価を通じて、現状と基準との間にある「差分」を明確に定義し、相手の次なる成長と具体的な成果に結びつけていきます。

フィードバックという行為は、上司が自らの優位性を誇示するための手段ではなく、上司と部下がお互いに職務基準を確認するためのプロセスとして機能しています。

世界の一流の上司は、目的に応じて、次のような2種類のフィードバックを使い分けています。

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