優秀な部下に"耳の痛い話"が届かない本当の理由――信頼の「貯金」を築くための"心理的安全性"の正しい使い方
①「何を続けるべきか」を伝えるフィードバック
1つ目は、望ましい行動を再現させるためのフィードバックです。その目的は単に相手をほめることではなく、今後も何を継続すべきかを明確にすることにあります。
例えば、資料のデータの切り口が的確で意思決定に資するものであった場合、上司はその分析の精度を、次の案件でも維持するように伝えます。
重要なのは、何がどの基準に照らして良かったのかを具体的に言語化することです。曖昧な称賛を与えるだけでは、部下の中で望ましい行動が固定化されることはないのです。
何を継続し、何を変えるべきか
②「何を修正すべきか」を伝えるためのフィードバック
2つ目は、行動を修正するためのフィードバックです。
改善を促す目的は、部下を叱ることではなく、基準との差分を本人に認識させて、次の行動を変えさせることにあります。
資料の内容は整理されていても、質疑応答で判断が止まってしまったのであれば、上司は次回に向けて想定質問を事前に用意して臨むよう促します。
その理由と次の打ち手をセットで示すことで、フィードバックは人格への攻撃ではなく、仕事を円滑に進めるための調整となります。
感情的なダメ出しは能力の否定として受け取られ、結果的に部下のパフォーマンスを下げる要因となるため、一流の上司はこれを厳格に避けています。
フィードバックとは、個人の長所や欠点を指摘するものではなく、何を継続し、何を変えるべきかを伝えるためのコミュニケーション・ツールです。
世界の一流の上司は、自らの感情が入り込まないように細心の注意を払いながら、部下の行動に変容を促す効果的なフィードバックを見極めています。
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