プロが解説!映画『国宝』"女形メイク"の凄さ アカデミー賞ヘアメイク部門受賞は逃すも…世界が認めた"美しさ"の正体

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歌舞伎座
大ヒットとなった映画『国宝』の“女形メイク”の凄さについて解説します。写真はイメージです(写真:soubenir / PIXTA)

2025年に大旋風を巻き起こした映画『国宝』。日本アカデミー賞では10冠に輝き、本場アメリカのアカデミー賞でもメイクアップ&ヘアスタイリング部門にノミネートされ、世界の舞台でも高く評価されました。

惜しくも受賞は逃したものの、海外の専門家からも高く評価されたことは、日本の繊細な職人技が世界で通用することを示した意義深い結果だったのではないでしょうか。

『国宝』のメイクが評価された理由としては、「4Kの接写にも耐える白塗りの技術力」「出演者の50年にわたる加齢の表現」「男性を女性に見せる女形メイク」などが挙げられます。

今回はその中でも筆者の専門分野である「顔の印象設計」に着目し、男顔・女顔の違いや、それを表現する具体的な手法について解説していきます。

女性らしさは理論的に設計できる

人は顔を見た瞬間に無意識に性別を判断しており、その基準は視覚的な特徴に基づいています。

一般的に男性的な顔は、骨格の凹凸が強く直線的で、重心が高い配置の傾向があります。一方で女性的な顔は、曲線的で柔らかく、重心が低いことが特徴です(※重心とはパーツの集まっている位置)。

もともとの顔立ちをどのように変化させるか、これらはメイクによる錯視効果によって調整することが可能です。つまり意図的に設計することができるのです。

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