傷つき方は社会や文化によって違う
──「ルッキズム」という言葉が広まっています。ただ、何がルッキズムと見なされてきたかは日本と欧米とで異なるようです。
外見に基づく差別や偏見をルッキズムと呼ぶ。日本では顔の美醜の話が中心で主に女性を対象とするが、欧米で発端となったのは肥満で性別や顔とは関係なかった。
また、欧米におけるルッキズムが企業の採用や昇進など社会的・経済的な不利益に関わる問題である一方、日本では日常の場面での外見の評価など個人的な問題が注目される。ルッキズムは誰かを傷つけ損をさせるものだが、傷つき方は社会や文化によって違う。
──海外のケースとして、本書序盤で「容姿による収入格差」の研究が取り上げられています。
労働経済学には容姿が収入を左右する「美貌格差」という概念がある。1970年代のアメリカの調査を基にした研究では、容姿が平均より優れているとされた人の収入(平均比)は、女性で8%、男性で4%高く、平均以下とされた人の収入は、女性で4%、男性で13%低かったという。容姿による収入差は確かに生じており、格差は男性でとくに激しかった。























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