ワークマン「3900円厚底ランニングシューズ」で当てた鉱脈 "走り以外の用途"を捉えた画期的視点

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これまでの内容を整理すると、「ドライランチャー」(開発は「丸五」)は街中ランニングやウォーキング、仕事用移動にも“疲れない靴”といえる。

一方の「ハイバウンス」(開発は「ワークマン」)はアスリート向けに特化し、大会にも出場できる“跳ねるように走れる靴”だ。どちらも厚底なのは共通している。

ハイバウンスファントムライド
「ハイバウンスファントムライド」(3900円)は本格的なランニングシューズとして開発された(筆者撮影)

戦う相手はスポーツブランドではない

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ワークマンが掘り当てた鉱脈を「生活文化」や「消費者心理」の視点で考えたい。

ビジネス現場のカジュアル化が進み、足元も革靴が減りスポーツシューズが多くなったのはご存じのとおり。多くの人は仕事着と違和感のない色使いを選ぶ。スポーツブランド+デザインも好まれ、NIKEやadidas、ASICSなどが強い市場だ。

ワークマンはこのビジネスユース層の取り込みも図るが、「こだわりブランドで選ぶ人」ではなく「使い勝手やコスパで選ぶ人」がターゲットとなる。

仕事用シャツと同様、消耗品にそこまでお金をかけない層にとって、3900円は魅力的。耐久性への一定の信頼感もある。有名スポーツブランドは手を出しにくい価格帯だろう。

「厚底」について、ワークマンはこんな見方もしていた。

「女性向けが先行しているソールが極厚(厚底)のスタイルアップシューズは、男性が履けるタイプが圧倒的に少ないのです。

例えば “自然にスタイルアップしたい”男性もおられます。そうしたニーズを、通気孔で分厚く見せない仕組みは、背が高くなるシューズとして、隠れた人気があるのではないかと思っています」

同社の作業靴には年間で50万足販売する商品もある。それに比べると、一般向けの靴(スポーツシューズ)はそこまで浸透していない。だが「機能性+α」の魅力を打ち出して訴求すれば、さらに販売数が伸びるのではないだろうか。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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