ジム・ロジャーズ「これから史上最大の弱気相場がやって来る。今は株は持つべきではない、持つべきは米ドルだ」

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2. なぜスイスフランではなく米ドルを持つべきなのか

かつて、日本円やスイスフランは、危機の際の「避難通貨」として絶対的な地位を誇っていました。しかし、ロジャーズ氏はその認識をアップデートすべきだと警告します。

特にスイスフランについて、氏は2つの懸念を挙げています。

中立性の喪失: 近年の国際政治情勢の中で、スイスは完全な独立性を失いつつあると言います。

経済規模の限界: 世界中のマネーが逃げ込めば、通貨急騰を抑えるための介入が不可欠となり、かえって安定性を損なうということです。

では、なぜ債務大国であるアメリカのドルを保有するのでしょうか。それは消去法的な選択です。「完璧ではないが、現時点で他に代わる基軸通貨がない」からです。氏は将来的に中国の通貨が候補になると見ていますが、現状では「兌換性(他の通貨と自由に交換できること)」がないため、まだその時期ではないと分析しています。

金や銀は「保険」という位置づけで持て

3. 金と銀は「投資」ではなく「保険」として持つべき理由

ロジャーズ氏はポートフォリオの一部に「金」や「銀」などのコモディティを加えていると言います。実際に自宅にも金杯や銀杯があったりしますし、コインを上着のポケットに忍ばせるなどをしています。

26年1月末に金と銀などコモディティ価格が大きく下落しました。しかし、地政学リスクが引き続き残り、新興国の年金基金等が金を保有するニーズは依然としてあります。短期的に大きな調整はあったものの、長期的には保有できるという見解です。

「金や銀は、『投資』というよりは『保険』として位置づけている。将来の不測の事態に備えるための安全弁だ」

通常、株と金は逆の動きをしますが、現在は両方が上昇しています。これは世界中で紙幣が刷られすぎた結果、マネーが実物資産に逃避している証拠です。ロジャーズ氏は、ポートフォリオの10〜15%と言われてきた貴金属の比率を、現在はそれ以上に高める投資家が増えていることにも理解を示しています。

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