さとしは教育熱心な母親に育てられ、人生の重要な選択を「親がどう思うか」という基準で判断していた。よしきは、母への深い感謝と責任感から人生の中心を親に置き続け、結婚後の家庭像を描くことができずにいる。
そしてよしえは、不安になると自分の感情よりも、母の言葉に従う思考が身についていた。
緩やかな支配の正体
いずれの親も、世間的に見れば「毒親」のような問題のある存在ではない。むしろ子どもを思い、支え、教育を与えてきた「立派な親」として周りには映る。
しかし、婚活現場で見えてくるのは、親の善意や子どもを思う強い気持ちが、長い年月をかけて子どもの価値観に深く入り込み、自らの考え、決断する力を静かに奪ってしまっている現実である。
結婚は、親から受け取った人生を土台にしながらも、「誰と新しい家庭を築くか」を自分の意思で決め直す営みでもある。だが、その決断はときに親の価値観から一歩距離を置く勇気を必要とする。
社会に出て経済的に自立をしているようでも、親からも精神的に自立していないと、結婚を決断していくのは難しい。
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