米や酒だけじゃない!「雪室熟成肉」や伝統調味料「かんずり」 …美食家がいま《新潟》に注目するワケ

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こういった信頼関係は、一次産業の持続性を支える点においても重要だ。地産地消は単なる理念ではない。都市部のサプライチェーンに依存しないリスクヘッジであり、鮮度という絶対的な優位性を確保する経営の合理性だ。

国内外から評価される「器」と「カトラリー」

そしてもう一点、新潟のガストロノミーを語る上で見落とせない要素がある。料理を盛る「器」と、食べるための「道具」だ。

阿賀野市にある「丸三安田瓦工業」は日本最北端の瓦メーカーだ。185年の歴史をもつ伝統工芸「安田瓦」を用いたテーブルウェアブランド「TSUKI」を生み出している。銀鼠の色合いに趣があり、料理を見事に映えさせる。

1886年に開業した新潟市の「大橋洋食器」は長い歴史を誇り、ガストロノミーを意識し、食空間を通じて、地域の文化や技術を未来へつなぐことをミッションとしている。燕三条の技術を活かして、金属、石、漆など伝統工芸技術と異素材を組み合わせた革新的な器を生み出している。

カトラリーの世界では燕三条の名が世界的な権威を持つ。1918年創業の「山崎金属工業」は、1991年のノーベル賞創設90周年記念晩餐会からカトラリーの製作を依頼された実績を持つ。

燕三条のカトラリー(写真:新潟県観光協会提供)
カトラリーの世界では燕三条の名が世界的な権威を持つ(写真:新潟県観光協会提供)

1953年創業の「藤次郎」は「最高の切れ味」のもう一歩先にある「最高の道具を手にした満足感」を目指し、日本刀のように切れ味が鋭いことで知られている。2004年には海外への進出も果たし、国内外から評価されているのだ。

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