バルミューダ「The Clock」、光と音で"良い時間"を演出する5万9400円の置き時計が示す非マス志向のものづくり
側面や肩の部分に配置したボタンでアラームやタイマー、リラックス・タイムの設定が可能。寝室やリビングで時間を設定し、クラウンを押す。それだけで、この時計がが提供する“良い時間”が過ごせる。
マーケティングはせず、作りたいものを作る
いくつか気になった点がある。1つは内蔵バッテリーの駆動時間が約24時間と短いことだ。このため、基本はUSB Type-Cケーブルを接続したままで使うことになる。Wi-Fi接続やステレオスピーカーの搭載など、さまざまな機能を搭載しているとはいえ、さすがに短すぎると感じた。
ただ、約2.5時間でフル充電できるため、就寝中や不在時に充電しておくことで、在宅時はバッテリー駆動で宅内を持ち運んで使えそうだ。
もう1つが5万9400円(税込み)という価格だ。さまざまな機能を搭載するとはいえ、置き時計にしてこの価格はなかなかに大胆な値付けだといえる。これはデジタルデバイスでなく、時計カルチャーの中にあるプロダクトとして考えることで納得ができた。
バルミューダは昨年、ブランドのタグラインを「just because」に刷新した。直訳すると「ただそれだけ」という意味になる。創業当時から代表の寺尾玄氏が言っていた「マーケティングはしない。自分たちが欲しいと思うものを作るだけ」という言葉通りだ。
つまり、The Clockは機能ではなく趣味性のアイテムとして「欲しい」と感じた人に向けた製品だと考えられる。マス向けではなく、刺さる人にだけ刺さればいい。非常にバルミューダらしい尖ったプロダクトだ。経営的には課題がある今の状況でも、自分たちが作りたいものを作り、攻め続ける。The Clockを手に取ると、そんなバルミューダの「思い」を感じることができた。
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