しかし、結果として調理家電事業は存続することになった。テレビ事業では、今年4月からヨーロッパとアメリカでの販売や物流を中国のテレビ大手スカイワースに移管することを決めた。ただ、国内のテレビ事業は従来どおり継続するとみられる。
昨年7月には組織再編の目玉としてパナ株の発展的解消も打ち出した。パナ株をいったん解体し、白物家電の「くらしアプライアンス社」、エアコンの「空質空調社」、電材・照明の「エレクトリックワークス社」といった社内カンパニーを、それぞれ事業会社化するというものだった。が、こちらも完全に計画どおりとはいかなかった。
当初、家電事業の事業会社はスマートライフという名称になる予定だったが、最終的にパナソニック株式会社という会社を新しく設立することになった。わざわざパナ株を解体して、また同じ社名の会社をつくり直すのだという。
依然として乏しい成果
HDとしての取り組みの成果は依然として乏しい。3月12日にCTRO(最高変革責任者)の玉置肇氏らHD幹部が登壇して行われた説明会では、楠見社長が就任して以降の3つの具体的な取り組みが紹介された。
1つはAI利用を含むデータの利活用促進、2つ目がグループの調達共同化、3つ目は物流の効率化だ。部材や部品の推奨リストをHDで作成し、事業会社などへ採用を呼びかけたことで年間54億円、関西での物流拠点の共同化によって年間ベースで10億円といった具合に、2つ目と3つ目については具体的な数値効果も示された。
今後、物流や調達の共同化が他地域やほかの製品に広がっていけば効果は拡大するのだろう。ただ、パナソニック全体の販売費および一般管理費は1.5兆円に上る。足かけ5年の取り組みの効果としては物足りない。






















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